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ブロックチェーンの救世主?Solanaの紹介


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暗号分野において、ブロックチェーンプロトコルとは、他の全てのものが構築される基盤となるものです。ブロックチェーンは、取引を処理し、それを不変かつ永久的に記録する分散型プロトコルとして機能します。

ビットコインイーサリアムが最も有名な2つのブロックチェーンとして知られ、各トークンBTCとETHは過去10年間で最もパフォーマンスの高い資産の1つとなっています。各チェーン上には、無数のアプリケーションが構築され、分散型金融(DeFi)、NFT、プレイ・トゥ・アーン(P2E)ゲームなど、現在私たちが知る暗号機能の広大なエコシステムを構築しています。

しかし、暗号分野は進化をつづけており、ビットコインイーサリアムの2つのブロックチェーンだけが覇権を争っていた時代は終わりました。ビットコインイーサリアムのどちらにも限界があり、その限界を補完するために、多くの新しいブロックチェーンが参入しています。それぞれのプロジェクトが独自の特徴や利点を持ち、チェーン上に構築されたアプリケーションのエコシステムが拡大しています。

今回は、スピード、パフォーマンス、スケーラビリティ、低コストを提供し、その全てを「クロック(時計)」技術によって支えているブロックチェーンSolanaをご紹介します。

歴史

Solanaの歴史は、2017年11月にAnatoly Yakovenkoが、Proof of Historyとよばれる「互いに信頼しないコンピュータ間で時間を維持する技術」に関するホワイトペーパーを発表したところから始まります。YakovenkoはクアルコムDropboxで分散システムの開発経験があり、信頼できる時計を維持することでネットワークが同期し、ハイスピードで動作することを知っていました。つまり、彼は、Proof of Historyが、より高速な新しいブロックチェーンの基礎になりうることを早期に気づいていたのです。

Yakovenkoのクアルコム時代の友人であるGreg Fitzgeraldは、このプロジェクトをプログラミング言語Rustに移植することを勧めました。そして2018年2月、FitzgeraldはYakovenkoのホワイトペーパーを基にプロトタイプの作成に取り掛かかります。同月末に公開された初期バージョンでは、1万件のトランザクションを0.5秒で検証・処理するという驚異的な処理速度が確認されました。クアルコムのもう一人の社員、Stephen Akridgeは、署名検証(秘密鍵を使って取引の正当性を確認すること)のためにグラフィックプロセッサを使い、取引速度をさらに向上させることに貢献しました。

その後、Yakovenko、Fitzgerald、Akridgeの3人は、このプロジェクトをLoomとして正式にローンチします。しかし、別のブロックチェーンプロジェクトがその名前を採用したため、2018年6月、彼らはクアルコム時代にサーフィンをしていたカリフォルニアのビーチタウンの名前Solana Beachにちなんで、Soalanaにリブランドしたという経緯があります。

開発を継続する中で、彼らは、1秒間に25万件の取引をサポートする本格的なテストネットへと技術の精度をスケールアップさせ、さらにオンチェーンプログラムの実行機能を追加し、急速に成長するSolanaエコシステムの基礎を構築しました。現在、Solanaはスイスのジュネーブに本部を置く非営利団体Solana Foundationによって管理されています。(余談ですが、今これを作成しているはセールの数ヶ月前にSolana Japanを立ち上げています)

特徴

Proof of History
Solanaの最大の技術革新は、前述のProof of Historyであり、同期時計を利用してネットワークの同期と最適化を行うシステムです。これにより、「お互いを信用していないコンピュータに時間を一致させる」という問題を解決しています。メカニズム的には、新しいブロックチェーン技術と、数十年前から存在する分散システム研究を組み合わせて誕生したソリューションです。

Yakovenkoは、「時計」が存在しないことがビットコインイーサリアムの速度を遅くしていることに気づいていました。Proof of Historyは、ネットワークを時計で同期させるという昔からある技術と、個々のコンピュータがお互いを信用することなく、互いの取引を検証する分散型ブロックチェーンネットワークを組み合わせたものです。Solanaの同期時計により、ビットコインの1万倍のトランザクション処理を、チェーン構築の早期段階で実現したのです

パフォーマンスとスケーラビリティ
Solanaは、最もパフォーマンスが高いブロックチェーンであることを自称しています。「Break Solana」と呼ばれる、キーボードのボタンを連打し、その度に新しいトランザクションを生成するツールもリリースされており、これは、Solanaのスピードと低コストを大胆に表現しているといえるでしょう。

現時点では、Solanaは400ミリ秒のブロックタイムで毎秒3000件近いトランザクションを処理しています。ネットワークは1秒間に最大5万件のトランザクションを処理でき、ビットコインの1秒間に3~15件、イーサリアムの25~30件を大きく上回っています。

ネットワークが非常に強力なため、Solanaは成長してもシャード(パフォーマンスを向上させるためにネットワークを分割すること)を必要としない設計がされています。Solanaは、シャード化やレイヤー2の導入は決して行わないとしており、むしろ、時間の経過とともにセキュリティとパフォーマンスが強化されると主張しています。

これは、Solanaのトランザクションが非常に低コストであることも要因となっています。現在、トランザクションあたりの平均コストは0.00025ドルで、Solanaは1ペニー以上のコストがかかることはないことをコミットしています。ガスが非常に高く、多くの作業を有益に行うことが困難なイーサリアムと比較してみれば、その優位性と、イーサリアムで大騒ぎしているレイヤー2ソリューションが不要である理由がわかるでしょう。

持続可能性
コンセンサスメカニズムである「Proof of Work」に対する一般的な不満は、その二酸化炭素排出量にあります。特にビットコインのマイニングは、その環境への影響から厳しい批判を受けています。

しかし、Solanaの時間同期型ネットワークは、繰り返し作業を最小限に抑え、はるかに効率的なものとなっています。Solanaの1回の取引で使用する電力は1639ジュールで、Googleの検索2回分よりも少ないものです。これは、イーサリアムトランザクション(777,600,000J)やビットコイントランザクション(7,412,400,000J)と比較して驚異的に少ない値であることがわかります。さらに、Solanaは冷媒破壊のオフセットに資金を提供し、カーボンニュートラルを実現しています。

エコシステム

SOLトーク
SOLは、Solanaのネイティブトークンです。ネットワークは、SOLをSolanaクラスタに渡すことで、オンチェーンプログラムの実行やトランザクションの検証を行うことで機能します。Solanaクラスタは、「信頼を必要としない、ユーザーが提出したプログラムの出力を検証するために働く、独立して所有するコンピュータのセット」のことを指します。

SOLの価値のある端数単位は、0.000000001に設定されておりマイクロペイメントに使用できるように最適化されています。この単位は、Solanaの開発に用いられたコンピュータ科学者Leslie Lamport氏の名前にちなんでlamportsと呼ばれます。

現在のSOLの時価総額は約470億ドルです。

ステーキング

トーク保有者は、バリデーターにSOLをステークして報酬を得ることができます。バリデーターとは、クラスタ(連携して動作するコンピュータ群)上でノード(コンピュータ)を稼働させ、取引を処理する実行者のことです。取引を検証することで報酬が得られ、その報酬はステーカーに分配されます。この結果、リスクとリターンを共有するモデルとなっており、ステーカーはバリデーター自身が全てのSOLを提供することなくノードを稼働することを可能にしています。主なリスクはスラッシングで、これは意図的な悪意ある行動がノードにあった場合にトークンが没収されるメカニズムです。

アプリケーション

Solanaエコシステムはこの2年間で急速成長し、新たな分散型アプリケーション(dApps)が毎日のようにSolana上でローンチされています。ここでは、その中でも特徴的なSolanaアプリをいくつか紹介します:

  • VooVoo — VooVooは、スポーツやエンターテインメント分野のブランドと提携し、ライセンスされた収集品を作成するNFTマーケットプレイスです。VooVooは今後、NFTチケットの販売、NFTイベント、プレイ・トゥ・アーンゲームの取り扱いも開始する予定です。
  • Star Atlas — Star Atlasは「宇宙探査、領土征服、政治的支配のグランドストラテジーゲーム」です。ATLASとPOLISトークンを通じて、ユーザーはプレイすることで収益化することができます。
  • Brave Browser— Brave は Chromeベースのウェブブラウザで、プライバシー重視の設計がされています。ユーザーは、BATトークンを報酬として、広告の受け取りを選択することができます。
  • Audius— Audiusは、初の暗号化ネイティブ音楽ストリーミングプラットフォームです。高品質なオーディオ、アーティストの独占コンテンツが特徴で、永久に無料です。ミュージシャンは$AUDIOトークンで報酬を獲得します。

Pontem Networkについて

Pontem Networkは、Metaが創設したパーミッションブロックチェーンDiemに最適化された実験プラットフォームです。Pontemが提供するインセンティブ付きテストネットMove VMスマートコントラクトプラットフォームローコード開発ツールPontem Blocksにより、Diemを利用したメタバース向けプロジェクトを設計しようとしている開発者に、最適な開発環境を提供します。

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