Move言語によって秒間16万トランザクションを実現:Mysten Labsの紹介
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Move系ブロックチェーン
今年初め、MetaとDiem Associationは、Diemブロックチェーンを暗号領域で最もしられた銀行であるSilvergateに売却しました。Diemの物語が進むにつれて、新しい章が書き加えられています。
最近の記事「Diemの次なる目標とは?」で取り上げたように、Metaの元Diemエンジニアは、会社を離れて多くのプロジェクトを立ち上げています。Chainlink Labsは、Diemの共同開発者であるChristian Cataliniを技術顧問として雇い、MetaのNoviウォレットプロジェクトの元エンジニア2人は、プログラミング言語Moveベースの次世代レイヤー1ブロックチェーンAptosに取り組んでいます。
今日は、元Noviのエンジニアによる、Web3のインフラ構築プロジェクトMysten Labsをみていきましょう!
Mysten Labsについて
Mysten Labsは、分散型ツールやWeb3の普及を加速させることを目的に、既存のブロックチェーン技術を近代化するという大きな野望を持っています。 チームは、世界の銀行口座を持たない人々に金融システムをもたらすことを目的としたNoviウォレットや、Diemブロックチェーン、プログラミング言語Moveを構築した、Meta出身のエンジニアが率いています。CEOのEvan ChengはNoviの研究開発ディレクター、CTOのSam BlackshearはMoveとDiemに携わるプリンシパルエンジニア、Chief Product OfficerのAdeniyi AbiodunはプロダクトリードとしてMove、Diem、Novi walletに従事、Chief ScientistのGeorge DanezisはDiem決済ネットワークをデザインするリサーチサイエンティストを務めていた経歴があります。
Mystenは、a16zが主導したシード資金調達ラウンドで、Redpointや Coinbase Venturesを含むVC企業から3600万ドルを調達しています。CEOのEvan Cheng氏によると、彼らのビジネスモデルは、ソフトウェアやアプリを販売するものではなく、他のプロジェクトとパートナーシップを結び、Mysten Labsの技術を提供することで先方のトークンと交換するというものです。Mystenの収益源は、各パートナーのトークンの価値成長からもたらされ、相互に有益な関係を形成しくものです。
Mysten Labsの技術
Mysten Labsは、Web3のインフラの改善に向けた3つの重要な機能の提供を掲げています:
これらは、スケーラビリティとプログラマビリティの向上により、ブロックチェーンの展望に革命をもたらす、非常に重要な3つの要素です。各目標の中には、スケーラビリティ、分散化、セキュリティというブロックチェーンのトリレンマを解決するという、より大きな目標が見て取れます。
Pantera Capitalの投資家Paul Veradittakit氏は「次世代の堅牢で高可用性のWeb3インフラを構築することで、Mystenは現代の暗号エコシステムの拡張性とプログラマビリティを劇的に高め、これまで以上にコンパッシブルで拡張性があり分散型のインターネットを実現していくでしょう。」と語っています。
Narwhalとタスク
Mystenは、Web3の世界的な普及に不可欠なブロックチェーン取引の効率を大幅に向上させるために、同期して動作する2つのイノベーションを開発しました。この2つはNarwhalとTuskと呼ばれ、どちらもNoviが設計したプログラミング言語Moveを使用しています:
- Narwhal:高性能トランザクションメンプールでありブロックチェーンの未確認トランザクションを、コンセンサスプロトコルで検証されるまで保存するメンプールです。トランザクションのブロードキャストとトランザクションのオーダリングを分離し、組立ラインのように両者の効率を高めます。
- Tusk:Narwhalのために設計された非同期コンセンサスプロトコル(ブロックチェーン取引の妥当性を検証する仕組み)
このNarwhalとTuskの組み合わせによって、秒間16万トランザクションを実現しています。この驚異的なスピードは、ビットコインの7TPSやイーサリアムの25TPSを凌駕するものです。AvalancheやSolanaなどの、スピード重視で作られた他のブロックチェーンをも凌駕し、MastercardやVisaといった決済大手の取引速度さえも上回っています。
このスピードが実際のユースケースで再現できれば、Mysten Labsは世界のWeb3普及の大きな部分を解き放ったことになるでしょう。
プログラミング言語「Move」
Mysten Labsは、MetaがDiemの開発で使用していたブロックチェーンプログラミング言語「Move」を使用しています。Moveは、線形論理から導き出されたリソースの考え方を用いて、含有する要素が決してコピーされたり廃棄されたりしないことを保証するものです。これは、暗号資産を完全に、そして台帳を不滅に記録しなければならないブロックチェーンアプリケーションにとって非常に重要なことです。
Move言語は、Solidityと比較して、より安全なコントラクトの執行を可能にするとともに、高い表現力を持ち、DeFiやそれ他の無数のユースケースをサポートすることが可能です。Moveの普及に伴って、開発者は異なるアーキテクチャを持つブロックチェーン間でコントラクト、ツール、専門知識をより簡単に共有できるようになります。
パートナーシップ
現在、Mysten Labsは2つのプロジェクトと正式なパートナーシップを結んでいます。前述したように、このパートナーシップはMystenのビジネスモデルの中心をなしているものです。自分たちの技術を使用することでパートナープロジェクトのトークンを得るというモデルから、将来の成功に対するMystenの深い信念を反映した互恵的な関係を築いています。また、Mystenは、「ベストな相手としか組まない」と強調しています。
Celo
Celoはレイヤー1のブロックチェーンで、金融包摂と地域経済の成長に焦点を当てた、Diemを彷彿とさせる価値観を持っています。その主な特徴は、プルーフ・オブ・ステーク・コンセンサス・プロトコル、超軽量かつモバイルファーストのインターフェース、ビルトインのステーブルコインなどです。また、Celoはスマートコントラクトを実行するソフトウェア層であるEthereum Virtual Machine(EVM)や、ERC-20トークン、NFTに対応しています。CeloはNarwhalとTuskを使用して、EVMチェーンのトランザクションスループットを向上させています。
Sommelier
Sommelierは、Cosmos Software Development Kit(SDK)を使用して、複雑な自動取引の作成と実行を行うDeFiプロトコルです。ガスコストを最小限に抑えながら、最も収益性の高い流動性プールやその他のイールドファーミング先に、ユーザーが資産を自動的に移動させることができるようになります。Mystenとのパートナーシップは、Cosmosを「地球上で最速のブロックチェーン」にし、Sommelierの取引速度を向上させ、そのエコシステムにMoveスマートコントラクトを導入することを目指すものです。
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