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Karuraローンチへのカウントダウン:KusamaにおけるDeFiハブ

Karuraローンチへのカウントダウン:KusamaにおけるDeFiハブ

著:Robin Whitney

訳:Acala Japan Twitter | Medium | Telegram

Karura Webサイトをご覧になり、DAppsを探求し、来るべきKusamaパラチェーンオークションでのKaruraサポート方法を学んでいきましょう!

KaruraはKusamaのオールインワンDeFiハブです

Acalaチームは、これまで何ヶ月もかけて構築を続け、EVMと互換性のある、レイヤー1ブロックチェーンであるKaruraのデビュー準備を既に整え終わりました。

Karuraのオールインワン、クロスチェーンのDeFiプラットフォームでは、スワップや借り入れ、貸し出し、ステークの全ての機能をマイクロガス料金で実行することができます。

DeFiの次の進化のために

分散型金融(DeFi)が全てを変えようとしていることは周知の事実です。ブロックチェーン技術は驚異的なペースで革新を続けており、DeFiプロトコルにロックされた価値の合計は、2020年2月の10億ドルから2021年3月には410億ドル以上に増加しています。

今こそDeFiは、複数のプロトコルや膨大なネットワーク費用に悩まされることなく、支払いやステーク、貸し借り、取引などの金融サービスを民主化するという約束を果たす時であると感じています。この分野の投資家たちは、高速で手頃な価格、最先端のコンポーザブルな金融アプリケーションをコミュニティに提供する強力なプラットフォームを求めています。そして、彼らはこのプラットフォームを利用するだけでなく、その一部となり、エコシステムの成長に寄与し、マルチチェーンの未来をリードすることを望んでいます。そしてこれから誕生するのが、KusamaのオールインワンDeFiハブであるKaruraです。

Acala Foundationによって設立されたKaruraは、DeFiに最適化されたスケーラブルなEVM互換のネットワークで、Kusama上に構築されています。オールインワンのDeFiプラットフォームであり、以下のような一連の金融アプリケーションを提供します:トラストレスなステークスデリバティブ(liquid KSM)、クロスチェーン資産に裏付けられたマルチ担保のステーブルコイン(kUSD)、AMM DEX(Karura DEX) — これらは全て、どのトークンでも支払い通貨として対応するマイクロガス料金で提供されます。

それだけではなく、Karuraは倫理的で持続可能なトークン配布モデルを提供し、オンチェーントレジャリーと分散型Sovereign Wealth Fund(dSWF)も提供しており、これらがコミュニティと今後のサステナビリティを支えるものとなります。また、Karuraは、Ethereumとの互換性を持ちながらSubstrateの機能を無制限に利用できる斬新なAcala EVMを採用しているため、Ethereum以外のサービスの拡大を目指す有力なDeFiプロジェクトの展開をサポートしていきます。

なぜKaruraはKusama上に構築されるのか?

Karuraは、Polkadotのエコシステムをリードする開発チームAcalaによって構築されています。Acalaは、Web3 Foundationの助成金を4回受けており、Substrate Developer Academyを設立しています(Karura/AcalaのCTO Bryan Chen氏が代表)。Karuraとその姉妹ネットワークであるAcalaには、Coinbase Ventures、Pantera Capital、Polychain Capital、Hypersphereをはじめとする多くのトップ企業が出資しています。

しかし、Polkadotエコシステムの経験とサポートがありながら、なぜKusamaでのKaruraのローンチを選択したのでしょうか?

Kusamaは急速な進歩と実験のためのネットワーク

KusamaはPolkadotのより速い動き、よりワイルドな兄弟プロジェクトであり、急進的な革新のためのマルチチェーンネットワークです。コードベースでは関連しているものの、KusamaとPolkadotは独立したスタンドアローンのネットワークであり、それぞれの開発コミュニティとDeFiの要求を持っています。しかし、Kusamaにはより迅速なガバナンスパラメータとより高いリスク許容度があるため、Karuraのようなプロジェクトは大きなものを作り、素早く動くことができます。

Karuraは、Kusamaでローンチすることで可能性の限界に挑戦することができ、Acalaチームにより堅牢なAcalaネットワークで資金をリスクにさらすことなく、大胆な新しい金融イノベーションを立ち上げる場所を提供します。Karuraは、Kusamaのプラグアンドプレイのセキュリティにアクセスしながら、大容量の処理速度とマイクロガス料金、複数のネットワーク間の相互運用性を享受し、最終的にはPolkadotに橋渡しされます。Karuraは、Kusamaのパラチェンとしてスタートすることで、Kusamaのエコシステム全体のネットワークに分散型金融商品と安定した資産を提供します。

KaruraのDeFi DAppsの紹介

Karuraでは、プラットフォームを離れることなく、何百ものDeFi戦略をワンストップで実行することができます。例えば、BTCやETHなどのクロスチェーントークンを活用して、kUSDでセルフサービスのローンを発行する。Karura DEXに流動性を提供し、取引量から手数料を得る。KSMをステークする際に流動性を維持して報酬を獲得し、ロックされていない流動性のあるKSMステークのデリバティブ潜在的な利益を増幅する。

この様にKaruraの先進的な金融アプリにより、その可能性は無限大です。

Karuraドルステーブルコイン(kUSD)

Karura Dollar、kUSDステーブルコインでより多くの収益を獲得しましょう

多くのユーザーが、金融面でのニーズに対して暗号資産を利用するようになったため、支払いやローン、トークン化証券などのDeFiユースケースの主流導入をより可能にするために、価格安定性のある通貨を提供することが必須となりました。ユーザーは、低コストでボーダレスな価値移転を実行したり、融資戦略のリスクを評価したり、デジタル金融環境への移行が予測可能であると同時にユーザーフレンドリーであることを保証したりするために、資産の安定性に頼る必要があります。

Karura Dollar (kUSD)は、クロスチェーン資産に裏付けられた、分散型のマルチ担保のステーブルコインです。設計上安定しており、米ドルにペッグされているkUSDは、Karura、Kusama、そしてその先の世界を見据えたステーブルコインとして存在します。

Karura Dollar Stablecoinプロトコルでは、KSM、BTC、LKSM(Liquid KSM)、ETHなどの貴重なクロスチェーン暗号資産を担保としてロックすることで、誰でもkUSDでセルフサービスのローンを発行することができます。ユーザーが利息を支払うことでローンを維持する一方で、プロトコルはkUSDの安定性を維持するように機能し、基礎となる担保資産のあらゆる価格変動によるリスクを自動的に管理します。実際、ステーブルコインの清算プロセスは、Karuraの分散型取引所とオークションによって共同でサポートされており、最高の価格最適化と効率化を実現しています。

Karura DEX

Karura DEXでは、クロスチェーンスワップを即座に実行することができます

ローンチ当初、Karura DEXは、自動化流動性提供プロトコルを搭載した、信頼性の高いクロスチェーンAMM取引所をユーザーに提供します。Kusamaの重量ベースの手数料モデルのおかげで、ユーザーは他のネットワークで必要とされるガスの何分の一かで即座にクロスチェーンスワップを行うことができます。

つまり、即時にKarura DEXを利用することが可能になり、KSM、LKSM、BTC、ETHなど、既に保有しているトークンでマイクロガスの手数料を支払うことができるようになります。

Karura DEXでは、ユーザーは流動性提供者となり、2つの方法で収益を得ることができます。1つは、Karuraのトランザクションから発生する手数料、もう1つはkUSDステーブルコインプロトコルからの安定性手数料の利益分配です。Karura DEXは統一されたプロビジョニング・メカニズムとして機能するため、流動性が発生すると、DEXは自動的にKaruraドルステーブルコインに流動性を提供します。

Liquid KSMのステーキング

KaruraでLiquid KSMにKSMをステーク

Kusamaエコシステムのユーザーは、Polkadot.jsや中央のサービスなど様々な方法でKSMをステークしています。KSMのステークは、保有者に利回りの獲得方法をもたらしますが、いくつかの課題もあります:

  • ステーキングされたKSMはロックされてしまい、報酬獲得以外の活用ができなくなる
  • Polkadot.jsを利用したステーキングには、高いステーキングミニマムが必要で、さらに7日間のアンボンディング期間がある
  • UXに多くの改善点があり、ユーザーは複雑なプロセスを避けて、簡素なエクスペリエンスを提供する中央集権型の取引所を好むようになってしまう

Karuraでは、Liquid KSM(LKSM)ステーキングデリバティブにより、新しいステーキングエクスペリエンスが可能になっています。

LKSMでステーキングしながら流動性を保つ

Liquid KSM (LKSM)は、ユーザーがKSMの流動性にアクセスしながらステークすることを可能にします。KSMをステークすると、ユーザーはLKSM(ステークトークン)を受け取ることができ、それを活用して、更に利回りの高いトークンであるという利点があります。

LKSMによる流動性を利用して、ユーザーはKaruraの他の金融商品でステークを活性化することができます。例えば、LKSMはステーブルコインローンの担保やDEX内での取引に使用することができます。これにより、いくつかのDeFiユースケースが派生します。

さらに、Liquid KSMでは、ステークの最小単位がなく、ユーザーは少額の手数料でいつでもアンボンドできるため、基礎となるKSMのアンボンド期間もありません。

KARの活用方法

Karuraには、ユーティリティとガバナンスのためのネイティブトークンであるKARが存在します

KARは、KaruraのDeFiハブであるKusamaを動かすユーティリティーおよびガバナンストークンです。ローンチ時に生成されるKaruraのネイティブトークンには、6つの異なるユースケースがあります;

  • マイクロガス料金と取引のためのスマートコントラクトの実行へのパワー供給
  • ネットワークノードがKusamaを監視し、メッセージを中継するためのインセンティブ機能
  • コミュニティに投票権を与え、評議員を選出し、Karuraの開発を推進することで、Karuraのオンチェーンガバナンスをサポート
  • アルゴリズムによるリスク調整を可能にし,金利や担保率などのリスクパラメータを自動調整
  • 新しいSubstrateパレットをKaruraブロックチェーンにデプロイするチームによるステーク
  • Karura上に新しいDAppsやスマートコントラクトをデプロイするチームによるステーク

これら全てインセンティブが揃うことで、KARは、Karuraが効率的で安価なトランザクションを可能にし、最高で最新のDeFiイノベーションを提供する強力なネットワークとして機能することを保証します。

でも、どうやってKARを手に入れるのでしょうか?

Karuraのローンチまでの道のり

10万人以上のメンバーで構成される、このアクティブなコミュニティでは、非常に多くのユーザーがMandala testnetを利用し、Karuraのローンチをサポートし、KaruraのDAppsを試したいと考えていることは明らかです。しかし、Karuraがローンチするためには、まずKusamaネットワークのパラチェーンスロットを確保しなければなりません。このプロセスには、ネットワークのキャンドルオークションを勝ち抜くために十分な資金が必要となります。

ローンチまでの道のりには、3つの大きなマイルストーンがあります:
クラウドローンモジュールを使ってKSMを調達し、パラチェーンオークションに参加し、そして勝利することです。このプロセスは間もなく開始されます。KSMステ―カーが保有KSMをアンボンドし、このプロセスの為にイベントの準備をするのに十分な時間があります。

以下はその内容です:

  1. クラウドローンモジュールを使ったKSMのクラウドソーシング
    近日中に、KaruraはKSMのクラウドソーシングイベントを開催し、Kusamaのパラチーンスロットオークションへのネットワークの入札のサポートプログラムを開始します。KSMは、セキュリティと相互運用性のために、Kusamaのネットワークのスロットを獲得するためのオークションに参加に使用されます。貢献度に応じて、参加者はKaruraのネイティブトークンKARを受け取ります。1KSMをロックするごとに、ユーザーにはKaruraのローンチ時に一定の量のKARが配布されます。最終的なKARの受け取り量は、Karuraが受けるサポート量に依存します。
  2. Kusamaのパラチェーンオークションへの参加
    次に、Karuraは、Kusamaネットワークのスロットを獲得するために、実施されるキャンドルオークションに参加します。入札には、クラウドソーシングイベントで貢献したKSMが持つクラウドローンモジュールが使用されます。コミュニティメンバーは、パラチェンオークションが終了するまで貢献を続けることができます。
  3. 落札とメインネットのローンチ
    Karuraがパラチェーンオークションで落札されると、Karuraのメインネットが起動し、KARが生成されてこのプロセスの支援者に配布されます。KSMをクラウドローンモジュールにロックしていた支援者は、KARで報酬を受け取ります。この段階でKARの30%はロックが解除され、KaruraのDeFiエコシステム内で利用できるようになりますが、残りの70%は権利が確定し、パラチェーンのスロットリースが終了するまで徐々に解放されていきます。Karura DeFiアプリケーションが稼働すると、流動性プロバイダープログラムが開始され、正式にKusamaでのDefi機能を利用できるようになります。

🚀 Karuraのサポートへの詳細はKaruraのウェブサイトをご覧ください。

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Acalaについて

Acalaは、Polkadotの分散型金融ハブであり、金融アプリケーションの利用や構築を迅速かつ容易にし、取引効率を向上させ、貴重な時間の節約を実現します。このプラットフォームでは、一連の金融プリミティブを提供しています。ビットコインのようなクロスチェーン資産に裏付けられたマルチ担保のステーブルコイン、信頼性の高いステーキングデリバティブ、そして流動性を解放し、金融イノベーションに力を与える分散型取引所です。
Acalaは、金融アプリケーションがスマートコントラクトや内蔵プロトコルを使用するためのデファクト・オープン・プラットフォームであり、すぐに使えるクロスチェーン機能、セキュリティ、金融の最適化を備えています。

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