web3領域にConnextの安全なブリッジが必要な理由
ブロックチェーン領域の進化は勢いを増し、Web3領域には2021年に3万4千人の新規開発者が貢献していると言われており、着実に大量導入への道を歩み続けています。しかし、現状のブロックチェーンは相互通信ができず、クロスチェーンのアプリケーションの構築や、チェーン間での安全な資金やデータの転送が非常に困難なものとなっています。
そこでConnextの登場です。Connextのネットワークは、ブロックチェーン間の高速かつ信頼性を最小限に抑えた通信を可能にします。既存の他のブリッジングプロジェクトとは異なりセキュリティの仮定を導入するサードパーティを利用しないという特徴があります。つまり、開発者はベースとなるチェーンのセキュリティ特性を保持する方法でクロスチェーンアプリケーションを構築することができるのです。
6億5000万ドルの被害を生んだRoninのハッキングのような大規模なブリッジハッキングは、ブロックチェーン間の安全な通信がいかに非常に重要であるかを示したものといえるでしょう。
ブリッジがなければブロックチェーンは分断されたまま
ブロックチェーンは、資産やデータを高い安全性と透明性を持ち、かつハッキングしにくい状態に保つための革新的なシステムとして生まれました。
暗号技術やブロックチェーンの普及が進むするにつれ、チェーン間が分断されていることで、各エコシステム外で何が起こっているのかわからないという構造的な問題に直面するようになりました。つまり、インターネットの初期に、プロトコル間の互換性がなく、分断され、ウェブの利便性が非常に低かったのと同様に、現在のブロックチェーンは互いに対話することができない、つまりつながっていないのです。その結果、トークン、dapp、NFTが異なるエコシステムに存在し、サイロ化され、互いに完全に切り離されている状況になっています。
Web3の大量導入を促進するには、このような状況を解決する必要があります。つまり、Connextのミッションは、ブロックチェーン同士が情報を共有できるような安全で信頼できる方法を作ることです。これは、チェーン間で暗号資産を転送できるユーザーや、チェーン間で動作するアプリケーションを構築する開発者にも利益をもたらします。
安全でないブリッジはハッキングの脅威に直面する
現在は、Vitalik Buterinを含む複数の専門家が指摘しているように、Web3に必須であるブリッジの大半が、エコシステム間において非常に脆弱なリンクとなっています。
この脆弱性の理由は、ブリッジが接続するチェーンのセキュリティを継承していないことです。既存のブリッジのアーキテクチャは、信頼が必要な余分な部分が追加され、その部分が少数の人々によって制御されています。そのため、Roninブリッジが受けたようなハッキングにさらされやすいのです。
Connextは、接続するブロックチェーンと同じくらい安全な唯一のブリッジであり、異なる方法でそれを実行します。Connextは、セキュリティを最優先し、接続するブロックチェーンと同じくらい安全なソリューションを提供することに焦点を当ててきました。私たちの理念は、「ブロックチェーン技術を使って、誰もがアクセスでき、世界に利益をもたらす、強力な公共財の構築」というものです。
ブリッジは現状では、ブロックチェーン同士を対話させるための基本的な利用法となっています。私たちの目的は、開発者に相互運用性プロトコルを提供し、複数のチェーン上で動作するアプリケーションやソリューションを「操作」または構築できるようにするツールを提供することで、チェーンをまたいだ構築可能性を拡大することです。
Connextのブリッジと相互運用性プロトコルは、EVM互換チェーンの中で最も安全な設計がなされており、アーキテクチャはスマートコントラクトに基づいて構築され、誰もが資金を失ったり、盗まれたりすることのないプロセスフローを持っているのです。
Connextのセキュリティモデルが安全である理由
プロトコルの新しいアップグレードを設計する際に、課題を克服してトレードオフを最小化する方法は、モノリシックなシステムを放棄して、モジュール式のスタックを構築することです。私たちはこれを「モジュール式相互運用性スタック」と名付けています。
Connextは、通常のセキュリティモデルとは一線を隠す方法でoptimistic bridgeを提供するNomadと提携しています。ただし、Nomadのソリューションには30分の待機時間が存在します。
Connextはこの仕組みの上に構築されながら、ルーターと流動性プロバイダーのネットワークの利点によって、ユーザーは(30分間待つことなく)高速で低コストでの流動性を享受しながら、接続するブロックチェーンと同レベルの安全な体験を受けることができます。私たちは実際に、Connextを介して行われるトランザクションのモニタリングを有利になるように設計しています。
また、サーキットブレーカーといった最高のセキュリティプラクティスを実装し、攻撃対象や問題が発生する根本的な可能性を低減することに注力しています。
Amarokがクロスチェーン・アプリケーション構築の次のステップとして機能
今はブリッジングが主要なユースケースとなっていますが、将来的には複数のブロックチェーンと対話するアプリを構築し、クロスチェーン・レンディングやクロスチェーン・ガバナンス、クロスチェーン・イールドファーミングなどを可能にしていくことを想定しています。
Connextは、開発者の完全な表現力を活かしながらクロスチェーンアプリケーションを構築するために使用される、チェーン間通信ネットワークになることを目指しています。そのための方法として、モノリシックなシステムに取り組むのではなく、パートナーとの連携によって、クロスチェーン通信を構成する特定の機能をモジュール化する方向に進むというのが、私たちのテーゼとなっています。相互運用性スタックと、ネットワークハードフォーク(コードネーム:Amarok)の詳細はこちらをご覧ください。
資金を守るために安全なブリッジングが重要な理由
ブリッジのハッキングの被害リストが終わることはなく、その数字も徐々に大きくなっています。10億ドルのハッキングの発生は、もはや「もし」ではなく「いつ」の問題なのです。
資金を守るためには、どのブリッジに資金を預けるか、次のクロスチェーンアプリにどの相互運用性プロトコルを構築するかという点に、細心の注意を払う必要があります。こうした選択の重要性は高まる一方であり、ブロックチェーン間の接続性を接続するブロックチェーンと同じくらい安全にするトラストレスブリッジングがあってこそ、次の1B規模のハッキングを回避し、クロスチェーンアプリ(xApps)の世界に安全に足を踏み入れることができるのです。
今後のConnext Networkにご期待ください!