HUMAN ProtocolがChainlinkを利用した新しいレピュテーション・オラクルを発表
Chainlinkの分散型オラクルネットワークは、HUMAN Protocolの既存オラクルアーキテクチャを置換し、より柔軟で堅牢なクロスチェーン展開を可能にします
世界で最も利用されているブロックチェーン技術を開発しているチームHUMAN Protocol Foundationが、市場をリードするオラクルネットワークChainlinkを利用して、HUMAN Protocol用の分散型レピュテーションオラクルをローンチする事を発表します。これらのChainlinkを利用したレピュテーションオラクルは、Ethereum、Polkadot、Solanaの各ブロックチェーン上で、HUMANを搭載したワークプールのタスクと支払いの自律的な分配を可能にします。さらに、支払いの交換レートにChainlinkの価格フィードを使用するほか、Proof-of-Humanityと呼ばれるChainlink搭載のオラクルソリューションを開発して、botが特定のオンチェーン機能に参加するのを防ぐことも計画しています。
HUMAN Protocolのレピュテーション・オラクルが必要な理由
HUMAN Protocolは、オープンソースのブロックチェーンベースのプロトコルであり、人間と機械がオープンで自動化された市場であらゆる種類の労働力を取引できるよう設計されています。HUMAN Protocolでは、仕事の依頼者が分散型ワークプールに新しいタスクをローンチし、それらのタスクを完了させた場合に資金提供されます。HUMANプロトコルエクスチェンジは、これらの仕事をピックアップし、ジョブタイプの入札管理やHUMANの労働プールと労働者に向けて仕事を誘導する役割を持ちます。
このアーキテクチャでは、HUMANのレピュテーションオラクルが仕事全体を監督し、リクエスターからの包括的なデータセットにアクセスします。レピュテーションオラクルは、回答の品質を最終的に評価し、それに応じてレピュテーションスコアをワーカーに帰属させ、労働力プールやワーカーに直接バウンティをリリースする為のトリガーとして機能します。
Chainlinkを採用した理由
HUMAN Protocolは、ローンチ当初はChainlinkの利用を想定していなかった為、独自のレピュテーションオラクル・ソリューションを構築しようとしていました。しかし、広範囲にわたる調査の結果、オラクルとの統合をサポートする柔軟性が高く、安全性を備えたフレームワークとしてChainlinkを採用することで時間とリソースを大幅に節約することができることが解り舵を切った経緯があります。
Chainlinkを選んだ理由は以下の通りです:
高い柔軟性-Chainlinkの外部アダプタを使用することで、事実上あらゆるオフチェーンリソースへのカスタマイズされた接続を作成することができ、オンチェーンにポストする前にオラクルレイヤー内でデータにカスタム演算を実行することができます。これは、多くのユースケースを容易にサポートできる、将来性のある計算可能なソリューションを提供する上で重要でした。
固有のチェーンにとらわれない ―Chainlinkはブロックチェーンに依存しないオラクルプロトコルであり、あらゆるブロックチェーン上でネイティブに動作し、自動化労働サービスのサポートを様々なブロックチェーンに展開し、提供していきたいという我々の要望を満たします。
ソフトウェアの安全性-Chainlinkは、健全な学術研究に基づき構築され、本番環境で時間をかけて検証・監査されたオープンソースソフトウェアを採用しており、高いレベルのセキュリティと信頼性を確保しています。
分散型ネットワーク―Chainlinkは、開発者がオラクルノードとデータソースの両方を、独自の集計・計算技術を用いて組み合わせることを可能にし、高い可用性、操作耐性、冗長性による精度を実現します。
Chainlinkの活用方法としては、労働者が提出した完了ジョブを検証する為の独自のレピュテーションオラクルの構築、チェーン上の活動へのbotの参加を防ぐためのProof-of-Humanityオラクルサービスの構築、HUMAN Protocolでより多くの支払い方法を可能にするためのChainlinkの価格フィードに関する大規模なコレクションとの統合など、様々な方法を計画しています。さらに、私たちはあらゆるブロックチェーンウォレットにProof-of-Humanityのオラクルサービスを直接組み込むことに取り組んでいます。基本的に、ユーザーはキャプチャーを完了することで、オラクルによりオンチェーンで中継されます。これは、オンチェーンガバナンスのように、各投票が受け入れられる前にキャプチャーを介して検証されなければならないような状況で使用することができます。
“HUMAN Protocolのローンチ当初は、Chainlinkがまだ存在していなかったため、タスクの配布と完了を自動化するプロセスを管理するために、独自のレピュテーションオラクルを開発していました。今回、Chainlinkを利用して分散型・モジュール型のオラクルを作成できるようになったことで、本格的な分散型ヒューマンレビューシステムをオンチェーンで実現するための戦略的かつ必要なステップになると確信しています”
HUMAN Protocol Foundation Tech Lead Alex Newman
“HUMAN ProtocolがChainlinkフレームワークを活用して高度なレピュテーションオラクルを構築し、Chainlinkの価格フィードを介してより広範な支払いオプションを可能にしたことに興奮しています。HUMAN Protocolは、Chainlinkを通じて、クロスチェーン環境でより柔軟に適応できるようになると確信しています。”
Chainlink Business Development責任者 Daniel Kochis