NOTEトークンの紹介
2021年7月19日の記事です
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今月初めに、Notional V2のコア機能を紹介しました。今回は、NOTEトークンとNotionalの分散化、コミュニティ・オーナーシップの計画について説明します。Notionalプロトコルの長期的な成功と成長を達成するためには、プロトコルの制御をそれを使用する人々の手に委ねることが不可欠であると考えます。コミュニティ・オーナーシップは公正であり、Notionalプロトコルが成長し、より多くのユーザーにサービスを提供するための最良の方法です。
多くの暗号ネットワークの驚くべき成長が、ネットワークの所有権を、熱心なコミュニティと共有することで生まれる力を実証しています。Notional V2は、レトロスペクティブ・エアドロップ、流動性マイニング、コミュニティ・グラントプログラムを通じて、NOTEトークンをコミュニティに配布する予定です。
Notionalのビジョン
Notional V2 は、Ethereum 上で最も効率的かつ安全で流動的な固定金利貸付市場を提供する重要なベースレイヤーインフラストラクチャです。固定金利融資は、DeFiの初期段階において、巨大な市場機会となります。2020年第4四半期時点で、暗号資産のOTC固定金利融資市場の規模は133億ドル、伝統的な固定金利融資市場の規模は100兆ドルを超えています。効率性や安全性、流動性を優先することで、Notional V2はこれらの市場をDeFiにもたらし、fCashをEthereum上の次世代金融イノベーションを支える金融プリミティブに位置づけることができます：
- 効率性：Notional V2は、ユーザーのリターンをカットする仲介業者を介さずに、固定金利の融資市場を創出します。全てのユーザーが真の公正な市場価格で貸し借りを行い、資産価値を最大化することができます。
- 安全性：Notional V2 に資金を投入するユーザは、支払われるべき金額を確実に得ることができます。Notional V2 は、プロトコルの積立金とプロトコルガバナーによる厳格なリスク管理によって、システミックな整合性を確保します。つまり、DeFiの中で最も安全に固定リターンを得ることができる場所となるでしょう。
- 流動性：ユーザーは、大きな金額の貸し借りが可能になり、ローンの金利変動も最小限に抑えることができます。コンパウンドとの統合と資本効率に優れた設計により、流動性供給者は魅力的なリターンを得ることができ、最大規模のユーザーや機関の融資を促進するのに十分な深さの流動性プールを実現します。
Notionalガバナンス
NOTEトークン所有者は、オンチェーントレジャリー、プロトコルのリスクと担保設定パラメータ、スマートコントラクトのアップグレードを完全にコントロールすることができます。Notionalチームは、緊急時にシステムを一時停止する能力を一時的に保持しますが、その他の特別な権限はありません。
以下は、NOTEトークン所有者がプロトコルの成長に合わせて決定していく必要があるいくつかの例です：
これらの決定は複雑なものでありで、さまざまな優先順位とのバランスをとる必要があります。設立当初は、このプロセスにおいてコミュニティを支援するために、Notionalチームがガバナンスの決定とリスク管理に関連する調査と分析を行います。私たちは、分析によるシミュレーション・コードをオープンソース化し、リスク管理とシミュレーションのフレームワークを構築するために、コミュニティの参加を積極的に奨励していきます。
NOTEトークンの割り当て
トークン供給量の56.62%をコミュニティへ配分します。50%は流動性インセンティブに充てられ、さらに6.62%はNotionalエコシステムの成長をサポートし、Notionalの上に製品を構築したい開発者に資金を提供するために充てられます。
NOTEの総供給量は100,000,000で、配分は以下の通りです：
- 50,000,000 (50%）流動性インセンティブに充当。
- 6,620,000 (6.62%）開発補助金およびコミュニティ形成に充当
- 23,600,000 (23.6%）チームメンバーへの3年間のロックアウト解除
- 19,780,000 (19.78%) 初期投資家への3年間のロックアウト解除
レトロスペクティブ・エアドロップ
Notionalは、初期のコミュニティーの関与なしには、現在の地位を得ることはできなかったでしょう。そのため、Notionalの初期のユーザーは、プロトコルの成功を共有する資格があります。2021年7月4日00:00 GMT時点で50 DAI/USDC以上を貸し借り、流動性提供で利用した全ユーザーは、600NOTEから1800NOTEを受け取る資格があります。このエアドロップは、NOTEの総供給量の0.75%に相当し、コミュニティ構築の割り当て分から供給されます。
エアドロップの仕組みは、以下の2つの原則を反映しています：
- ユーザーは、Notionalと早くから交流していればいるほど、プロジェクトの成功に貢献したことになり、より多くの報酬を得ることができます。ユーザーが最初にプロトコルを使用した時の関数として、ユーザーのエアドロップの割り当てを決定します。2020年10月に初めてプロトコルを利用した人は、2021年7月に初めてプロトコルを利用した人の約3倍のNOTEを受け取ることになります。
- 小規模なユーザーは、相対的なリソースが不足しているからといって、ペナルティを受けるべきではないと考えます。Notionalは、金融サービスへのアクセスを民主化するために作られたものであり、このエアドロップに関しても平等主義をとります。
741のアドレスがこのエアドロップの対象となります。
流動性マイニング
流動性提供者はNotionalシステムの要であり、あらゆるステークホルダーの中で最も大きな配分を受けることになります。総NOTE供給量の50％を流動性提供者に割り当てることで、Notionalプロトコルは、その規模にかかわらず、あらゆるエンドユーザーのニーズを満たすために十分に資本化されることを保証します。
流動性インセンティブは、Notionalガバナンスによって通貨ごとに設定されたインセンティブ排出率に基づき、nToken保有者に直接割り当てられます。流動性プロバイダーは、ローンチ時に以下の通貨でnTokenをミントすることで、NOTEインセンティブを獲得することができるようになります。USDC、DAI、USDT、ETH、wBTC。上記通貨のインセンティブ付与レートは、ローンチ前に発表されます。
流動性インセンティブは、ネットワークのローンチと、時間の経過とともに増加するNOTE価値を見込んで、前倒しで放出される予定です。Notionalガバナンスは、四半期ごとにインセンティブ付与率を見直し、変更する可能性があります。以下のスケジュールは、流動性インセンティブの配分に関する暫定的なビジョンを示しています：
1年目の排出量：20,000,000 NOTE
2年目 の排出量：15,000,000 NOTE
3年目 の排出量：10,000,000 NOTE
4年目 の排出量：5,000,000 NOTE
スケジュールは目安であり、最終的には想定ガバナンスにより決定されます。
開発者補助金
fCashは画期的な金融プリミティブであり、将来の特定の日付にキャッシュフローを定義し、Notional の流動性プールを介して簡単に今日の現金に変換できる機能を導入しています。Notional V2 は、開発者がfCashの流動性と安全性を高める担保と取引インフラを気にすることなく、fCashを組み込んだ金融商品を構築することを可能にします。
以下にいくつかのアイデアを紹介します：
- 固定利付債：貸し手の中には、融資の最後に元本と一緒にすべての利息を受け取るのではなく、定期的に一定額の利息を受け取ることが有用であると考える人がいるかもしれません。固定利付債は、満期の異なるfCashトークンの束のようなものです。この仕組みにより、ユーザーは元本を一定期間（例えば1年）貸し出し、一定の定期的な（例えば四半期ごとの）受け取りが可能になります。fCashの流動性が確保されていれば、貸し手は次の利払いを少し早く受け取りたい場合、それを待つ必要はなく、その支払いを表すfCashトークンをNotionalで前もって売却し、現金を得ることができるのです。
- 流動性のある固定金利のイールドファーム：ユーザーは、イールドファームに資本を預け、fCash建ての固定金利の支払いを受けることができます。このアイデアは、BarnbridgeやElementなど、DeFiの他のチームによってすでに採用されているものです。fCashをデザインに組み込むことで、これらのプロジェクトは、固定金利の利回りでユーザーに即座に流動性を与えることができるようになります。満期までイールドファームに縛られるのではなく、fCash建ての支払いによって、ユーザーはいつでもリターンを想定元本で現金に換えることができるようになり、希望すれば、リターンを担保に借り入れることもできます。
- 将来の支払い：fCashは、ユーザーが将来の支払いを信頼できる形で約束することを可能にします。例えば、あなたが家を建てる人を雇い、その人が1年後に10万ドルで完成させると約束したとします。しかし、あなたは今日10万ドルを渡して、彼らが家を完成させるのを待っている間に資本が生み出すリターンを失いたくありません。この場合、代わりに、彼らが仕事を完了する予定の日に満期になる10万fUSDCを購入し、それを業者に渡すことができます。金利が5.26%なので、10万FUSDCは今日95,000USDCで済みます。5,000USドルも節約できるのです。請負業者は完成時に支払うべき金額を正確に受け取れることが分かっており、あなたは1年分の資金を無駄にすることはないのです。請負業者は、将来の収益を今日の運転資金として借りることもできる。このような資金調達はファクタリングと呼ばれ、3兆1,000億ドルの市場規模がある。
これらは、fCashが生み出すエキサイティングな展望のほんの一部であり、まだまだ存在することは間違いないでしょう。債券商品は伝統的な金融市場の基礎であり、それをDeFiに提供できることに喜びを感じています。
コミュニティーの構築
オープンでグローバルな金融ネットワークの約束を果たすためには、熱心で多様なコミュニティからのインプットが必要となります。コミュニティへの配分の一部は、コミュニティの成長に積極的な役割を果たすNotionalコミュニティのメンバーの支援に充てられる予定です。これには、モデレーション、コンテンツ翻訳、Notional コミュニティを発展させる様々な活動が含まれます。コミュニティ構築にNOTEを割り当てることで、開発者や流動性の提供者だけでなく、誰もがコミュニティの貢献者となりNOTE報酬を得る機会を得ることができます。
配布の詳細
NOTEトークンは、ABDKによる監査、Certoraによる正式な検証、Code Arenaによる2回目の監査を待って、2021年9月にNotional V2とともにローンチされる予定です。今後数週間のうちに、エアドロップ、流動性インセンティブの排出率、コミュニティ開発プログラムに関するさらなる詳細を発表する予定です。
Thanks,
The Notional Team
