XCMインテグレーション：XM統合とは？その機能性は？

この記事では、XCM統合について知っておくべきことを説明します。

XCM統合は、既にPolkadot & Kusamaの至るプロジェクトで行われていますが、ところで、これは何の略語なのでしょうか。ここでは、その意味と、Integriteeとエコシステムにとってなぜ重要なのかについて説明します。

平たく言えば、XCM（クロスコンセンサスメッセージング）とは、異なるシステム同士が会話できるようにするための世界共通言語と言えます。これは、Polkadotのような成長中のエコシステムで広く使用される前提で機能するもので、たとえ当該システムがメッセージ全体を完全に理解できなくても、それらの要素の一部が「読める」ことができるようになるものです。

これは、パラチェーン間のコミュニケーションの新時代を象徴するものでもあります。Polkadotは、多くのプロジェクトをサポートし、リンクするために設計されていることもあり、相互的なコミュニケーションが重要であることは言うまでもありません。これらのプロジェクト（パラチェーン）は、PolkadotのL0セキュリティチェーンであるリレーチェーンに接続されています。

Polkadotトのカナリアネットワークである「Kusama」も、同じ構造になっています。IntegriteeはKusamaのパラチェーンの1つで、XCMの主な役割は、パラチェーン同士を接続して相互運用可能にすることです。このような接続によって、Polkadot、Kusama、そしてそのパラチェーンに、機能や提供の面で全く新しい世界が開かれ、異なるプロジェクトが互いの特異性を活用することが可能になるのです。

主な利点

システム内には既に高度なコミュニケーション能力が存在しますが、目標はプロジェクトが互いの特性を生かせるような、完全に相互運用可能なネットワークを構築することです。

XCMは、より多くのリーチと露出を求めるネットワークに非常に有効です。主要なプラットフォームに掲載されたり、他のネットワークでトークンを利用できたりすることは、メリットの2つに過ぎません。統合の中には、特定のネットワークから独自の技術やアプリケーションを使用できるようにするなど、特定の目的のために行われるものも存在し、IntegriteeとMoonbeamのXCM統合は既に完了しています。

しかし、どのように？

XCMはXCMPとは異なるもので、前者は言語、後者はメッセージングプロトコルそのもので、実際にパラチェーン間でメッセージを送信することができることを理解することが重要です。このクロスコンセンサスメッセージング形式では、HRMPチャネルを通じて、あるパラチェーンから他のパラチェーンに情報を渡すことができます。このチャンネルは、双方向（パラチェーン間）の場合もあれば、一方向（特定のパラチェーンから他のパラチェーンへ）の場合もあります。

統合は、両パラチェーンが全ての技術的ステップを実行した後に行われます。PolkadotとKusamaについては、既に複数の統合が完了しており、Integriteeを含め、さらに多くの統合が行われる予定です。エコシステムとしては、相互運用可能で内部通信ができることが前提なので、このような連携は欠かせません。

従来のメッセージング形式にこだわる必要はないのでは？

これは考慮に値しますが、XCMと比較した場合に、遥かに時間とコストがかかります。チェーンによって使われる言語が違うため、パラチェーン間の従来のコミュニケーションは、同じメッセージを複数のパラチェーンに送りたい場合、システムが異なる言語を学ばなければならないことを意味します。

今後のIntegriteeの進捗にご期待ください。