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The Graphのスケーラビリティ新時代:ArbitrumとL2転送ツール


The Graphのスケーラビリティ新時代:ArbitrumとL2転送ツール

The Graph

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ブロックチェーン技術の採用が進むにつれ、既存の産業に革命を起こすと同時に、NFTや分散型ガバナンスのような全く新しいユースケースに拍車がかかっています。しかし、この成長の多くには代償が伴います。レイヤー1(L1)ブロックチェーンにおける最近の活動においては、非常に高いガス料金などのトレードオフをもたらしています。web3がその潜在能力をフルに発揮して、The Graphがこの領域に次の10億人の参加者を受け入れる役割を果たすには、法外なコストを伴わないスケーラビリティは譲ることができない領域です。

プロトコルのスケーラビリティ:指数関数的なガスの節約

The Graphの成長の道のりの一部は、コミュニティがArbitrumでスケーリングすることを決定したことに現れており、これはweb3エコシステム内でのThe Graphのアクセシビリティを広げることを目的とした重要な動きです。The Graphの分散型ネットワークの急速な拡大は、イーサリアムの高騰するガス料金の重圧の下でボトルネックとなっており、一部の新規参加者にとって参入障壁となっています。

本日、The Graph Foundationは、プロトコルのスケーリングにおける大きなマイルストーンを発表します。The Graphのコア開発チームは、新しいL2転送ツール(L2 Transfer Tools)をリリースすることで、Arbitrumのスケーリングの第3段階に入りました。このツールは、サブグラフ、シグナル、ステーク、デリゲーションをArbitrum Oneに移動するプロセスをシームレスに実行できるようにするもので、The Graphエコシステムの参加者のL2上でのThe Graphの利用を効率的かつ容易にします。

L2転送ツールとは?

ネットワーク参加者がL1のThe GraphネットワークからL2への参加を簡単かつ迅速に行うためのソフトウェアウィザードとお考えださい:

デリゲーション

デリゲートされたGRTをArbitrum Oneに簡単に移動できます。L2転層ツールを使用して、デリゲートされているGRTを移行して、Arbitrum上でのインデックス報酬を利用し始めることができます!

L2上のThe Graphの素晴らしい利点の1つは、デリゲーションに関する柔軟性の向上です。ガス代が驚くほど節約できるため、どのような金額のGRTでも簡単にデリゲートできるようになります。また、デリゲーターは、より広範なインデクサーのプールにデリゲートするオプションによって、新たな方法でネットワークの安全確保に貢献することができるようになります。さらに、高額で乱高下するガス代に悩まされることなく、より頻繁にデリゲート量を変更(追加または削除)することが容易になります。

サブグラフ転送

L2転送ツールによって、イーサリアム上のネットワークに公開されたサブグラフをArbitrum Oneに簡単に移動できます。ネットワークにサブグラフを公開するサブグラフ開発者のリストに加わってガス料金を大幅に削減しましょう!L2の節約によって、開発者はより頻繁にサブグラフのバージョンを更新しやすくなります。

キュレーション・シグナル

Arbitrum Oneでのサブグラフのキュレーションは、結合曲線が平坦化されたため、非常に有利になりました。これにより、キュレーターはサブグラフのシグナル/アンシグナルをいつでも一貫したコストで行うことができます。これによって、サブグラフ開発者は、サブグラフの規模が大きくなるにつれて、コストのかかるキュレーションシグナルを購入することなく、より多くのインデクサーをサブグラフに引き付けることができます。

インデクサーステーク

The Graph Networkでインデクサーを運営していますか?簡単かつ安全にArbitrum Oneにステークを移行して、より低コストなガスのメリットを体験してください。より柔軟にサブグラフのアロケーションをオープン・クローズしつつ、ガスに利益を奪われることなく様々なサイズのクエリーフィーを請求して、より柔軟にセルフステークを追加・減少することができます。

The GraphをArbitrumで拡張することは、分散型Web3インフラストラクチャをより多くの参加者やユーザーにとって、より簡単に、より安く、より直感的に使えるようにするための大きな一歩です。The Graphは、世界のブロックチェーンデータを分散化され、アクセスしやすく、費用対効果の高い方法で整理するというミッションにこれまで以上に専念していきます。

ネットワークへの参加をシームレスに拡張

分散型プロトコルが成功するためには、スケール可能である必要があります。L1でプロトコル・マーケットフィットを見つけ、L2への移行に成功した最初のプロトコルの1つであるThe Graphは、分散型コンテクストにおけるスケーリングがいかに達成可能であるかを実証しています。

この革新的な飛躍のインスピレーションは、web3の仲間から得たものです。L2への移行を成功させたLivepeerを一部参考に、L2移行ツールの開発は、すべてのネットワーク参加者のArbitrumへの移行を簡素化する目的で行われました。

以前は、手動でデジタル資産をArbitrumに移行することは、ネットワーク参加者にとって困難な作業となります。しかし、L2転層ツールの導入によって、このような複雑さが解消され、既存の参加者にとっても移行が容易になり、ガス料金が大幅に削減されたThe Graphの利用が開始されることになります。

Arbitrumによるスケーリングは、The Graphがネットワーク機能を拡張し、web3エコシステム内のすべてのアプリにブロックチェーンデータを提供する道を開きます。The Graphがこの方向に進むにつれて、単に自身のプロトコルを拡大するだけでなく、よりオープンで相互運用性が高く、アクセスしやすいインターネットを目指す世界的な機運に貢献することになるでしょう。

The Graphネットワークの次の取り組み

Arbitrum上のThe Graphスケーリングは、ネットワーク参加者がweb3エコシステム全体のブロックチェーンデータをより簡単にパワーアップできる基盤を確立します。開発者とデータ消費者は同様に、ネットワークに参加するコストを下げて、分散型データの未来の受け入れが容易になります。Arbitrumのインデックス報酬の増加、The Graph Networkのさらなるチェーンの有効化、サブストリームによる高速な新しいデータソースのアンロックなど、さらに多くのエキサイティングな変化が開発されています!

この取り組みは、web3の精神を支えるイノベーションとコラボレーションの真の証であり、The Graphだけにとどまりません。得られた知識を共有し、web3の成長を加速させるため、Arbitrumとの統合に関連するコードがオープンソース化されました。この動きは、次世代のweb3プロトコルに道を照らし、このエキサイティングな新しい展望の中で彼ら自身のサクセスストーリーをナビゲートする手助けをすることを意図しています。

EthereumメインネットからArbitrum Oneに移動し、より低いガス料金を利用するために、L2転送ツールをどのように使用できるかをこちらのドキュメントでご覧ください。


The Graphについて

The Graphは、web3のインデックスとクエリーのレイヤーです。 開発者はサブグラフと呼ばれるオープンAPIを構築・公開し、アプリケーションはGraphQLを使用してクエリを実行することができます。

The Graphは現在、Ethereum, NEAR, Arbitrum, Optimism, Polygon, Avalanche, Celo, Fantom, Moonbeam, IPFS, PoAなど40種類のネットワークからのインデックスデータをサポートしており、さらに多くのネットワークが近日中に登場する予定です。現在までに、88,900以上のサブグラフがホスティングサービス上に展開されています。

グラフネットワークの開発者向けセルフサービス体験を2021年7月にローンチして以来、800以上のサブグラフがネットワークに移行し、450以上のインデクサーがサブグラフのクエリを提供し、11,300以上のデリゲーター、2,500以上のキュレーターが参加しています。

Web3アプリケーションを構築している開発者であれば、ブロックチェーンからのデータのインデックシングやクエリにサブグラフを利用することができます。The Graphによって、高い効率性とパフォーマンスによるUIデータ表示が可能になり、他の開発者もあなたのサブグラフを使用することができます。また、Subgraph Studioを使ってネットワークにサブグラフをデプロイしたり、Graph Explorerにある既存サブグラフをクエリすることができます。

The Graph Foundationは、The Graph Networkを統括しており、同時にThe Graph Foundationは、Technical Councilによって統括されています。Edge & Node、StreamingFast、Semiotic Labs、The Guild、Messari、GraphOpsが、The Graphエコシステム内の外部組織として貢献参加しています。

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