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Pontem Networkライブストリーム: Tortuga Financeの概要


Pontem Networkライブストリーム: Tortuga Financeの概要

Pontem Network

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今回は、Tortuga Financeチームをゲストに迎えてお送りします。

アレホ:それではプロジェクトを紹介してください。

Tortuga Finance:私たちの取り組みは、リキッドステーキングの文脈に位置づけられるものです。どのチェーンにおいて、リキッドステーキングは爆発的なトレンドで、人々はそれがいかに重要であるかを理解しています。Aptosでのリキッドストーキングはとても魅力的な機会だと思います。なぜなら、Aptosでは他のチェーンのように、ネットワーク上のバリデーターに委任してプルーフ・オブ・ステークへの参加を選択するシステムを採っていません。もしあなたがプルーフ・オブ・ステーク・プロセスに参加して、年7%のインフレから自身のAPTを守ろうとする場合、リキッド・ステーキングをする必要があります。

アレホ:それはステーキングリワードのインフレをヘッジするための一つの方法として、とても重要なことですね。Aptosの場合、具体的にイーサリアムなどとどう違うのでしょうか?

Tortuga Finance:これは、チェーンが実際にどのように構成されているのかという技術的な話にもなります。まず第一に、Aptosは現在バリデータは100程度しかありません。そして、バリデーターを動かすための要件は、他のチェーンと比べるとかなり高いです。今後、Aptosは時間の経過とともにこれを引き下げていくと考えられます。今は、バリデーターを立ち上げてプルーフ・オブ・ステークに参加する場合、100万APTが必要です。つまり、バリデータ報酬を誰が得るか、ということに焦点を当てると100万APTを持っていてバリデータを実行できる人か、リキッドステーキングを行う人かのどちらかになります。リキッドステーキングのもうひとつの特徴は、1つのバリデータについて、ウォレットアドレスが1つだけということです。リキッドステーキングではその全てを集約しており、これによってAptosが設定した特定要件を回避することができるのです。私たちは、これらの変化、特に最低ステーク量の変化に期待しています。これはブロックチェーンがどのように進化していくかにかかっているでしょう。

アレホ:面白いですね。ステーク要件が高いこと、低いことのメリット、デメリットはなんでしょうか?

Tortuga Finance:これまで多くのL1が脚光を浴びてきましたが、その多くはバリデーターや参加者の問題など、さまざまな課題を抱えていました。暗号技術における分散化の議論では「十分な分散化」が必須となります。Aptosが、バリデータを限定してスタートさせたこと、必要要件を引き上げること、これらはすべて、初日により速い動きを可能にするために行われたものです。今後、状況がこなれてくれば、こうしたことも変わってくると思います。Aptosには、多くの人が注目しており、私たちのチームも展開のペースについていくために、舞台裏で奔走しています。皆がスタートラインに立つために、トレードオフを余儀なくされているのです。現時点で多少中央集権的になっても、必要な安全性を確保し、時間をかけて分散化の懸念に対処できるような方法で物事を進める手法が必要となるのです。

アレホ:良い指摘ですね。これは、セキュリティ、分散化、スケーラビリティに関して、Vitalikが提起したブロックチェーンのトリレンマと同じものです。2つの要素を最適化する際には、必ずトレードオフが発生します。この例では、信頼性もそうかもしれません。ネットワークのアップタイムとセキュリティを最適化しているように見えますが、これはより集中化することとのトレードオフになるかもしれません。セキュリティ、スループット、スケーラビリティ、信頼性の各ベンチマークが適切に設定されていれば、より分散化されたソリューションに移行することができます。

Tortuga Finance:その通りです。Suiがいつローンチするかについても、とても興味深いのですが、チェーンとエコシステム全体を一度にローンチする状況はこれまでありませんでした。全く同じ時期にスタートした2つのチームが、非常に似たような技術基盤を持ちながら、全てが分岐して進んでいく状況も見たことがありません。Suiは、より深いアーキテクチャーを選択しています。多くのチェーンが同じように機能するわけではなく、この2つを並べると、暗号の歴史という文脈でとても魅力的なものになりそうです。

アレホ:今後の発展が興味深いですね。この件についてMo(Shaikh、AptosのCEO)と話したことがありますが、最近、彼は「Suiとは密接に協力していきたい」と公表しています。私は、何がベストなのかを一緒に考え、お互いをサポートしていくという視点に賛同しています。また、Aptosには巨額の資金調達が集まってチームを支えており、多くの宣伝が行われています。他のローンチにおいては、人々が技術を理解する必要があるため、活動開始まで数ヶ月かかるのですが、Aptosはエコシステムのリソースをうまく提供しました。これまで私たちは、Solanaのような新興チェーンがローンチし、一つのプロジェクトのNFTのミントが原因で停止してしまうような状況も学んできています。だからこそ、私たちはそのようなことが起こらないようにすることができるのです。多くのことを学びながら、開発サイクルが加速しているのを目の当たりにしています。L1に関しては、最も人気のあるものが、最も多くのユーザー、流動性、セキュリティ基準を獲得するという、ある種のべき乗則の力学が存在し、それが機能していくと考えています。また、数十億人のユーザーがいる場合、1秒間に10万件のトランザクションを処理することは現状では不可能なので、帯域の分配やロードバランシングが必要になると考えています。

Tortuga Finance: L1が次に何をリリースするにしても、PontemのようなチームがL1を支えるツールやソリューションを提供してくことが必要となることは間違いないでしょう。どのようなエコシステムやツールでも、常に一番乗りを目指すのは大変なことです。Pontemのチームについて私が印象的だと思うのは、その両面を担っていることです。ウォレット、DEXや開発ツールに至るまで、全てを携えてAptosに登場したからです。これらのうち1つでも、1つのチームが構築するには膨大な時間と専門知識が必要なのに、Pontemでは5つか6つも構築しています。このようなリーダーシップがあるからこそ、導入が進んでいきますし、Pontemのようなチームが初日からリーダーとして活躍することが、Aptosのエコシステムを発展させる方法の1つになると考えています。

アレホ:ありがとうございます。私にとっても、チームにとっても嬉しい言葉です。裏方には30人ほどのスタッフがおり、幸運なことにAptosやSuiが存在する前に資金調達ができたので、成長する機会をどこよりも早く獲得できているという背景があります。また、人的な面でも、さまざまな業種のプロダクトスタジオとして展開できるよう、成熟したチームを持つことができました。コアとなるインフラを全てブートストラップには大きな責任が伴います。これらのコアプリミティブは完全な構築基盤が必要であり、そうでなければ、これらのうちの1つがハッキングされただけでインフラは崩壊してしまいます。幸いなことに、私たちには時間と資金がありますし、私たちはこの波が来ることを予見していました。私たちはMoveとLibra関連の開発に2019年から取り組んできています。Moveは、Facebook(Meta)が生んだ最もクールなイノベーションだと思いますし、とてもシンプルでエレガントでありながら、天才的です。私たちの最初の価値提案は、関連するすべてのレイヤー1にMove VMをデプロイすることであり、これは今でも私たちのロードマップの一部となっています。最初にMove VMをWASMと互換性のあるものにし、その後、WASMランタイムが標準になりつつあったため、WASM互換のエコシステムを検討しました。将来的には、かなりプラグアンドプレイになると考えていました。願わくば、このようなツールが、長期的にMoveのエコシステムを成長させる助けになればと思います。しかし、このようなものが機能して、何十億人もの人々に使われるようになるためには、まず強力な足場を作る必要があります。

さて、イーサリアムと比較してどうなのかに、少し話を戻しましょう。リキッドステーキングのソリューションには様々なものがありますが、Lidoや他のプロトコルのように複数のチェーンに対応している競合とTortuga Financeを比較するとどうでしょうか?

Tortuga Finance:私たちのクロスチェーンに関するビジョンは、他のチェーンにリキッドステークすることではなく、Tortuga FinanceのステークアプリであるtAPTを他のチェーンに導入しようとすることです。新しいチェーンが登場すると、ウォレットも、エコシステムのナビゲーションも、どのアプリが存在するかも、まったく異なるものになります。Tortuga Financeの存在を知っている人は、おそらくTwitterを通じてよくリサーチをしている方達でしょう。そうでない方は、このアプリが存在することを知らないはずです。私たちは、他のチェーンへのtAPTの導入も進めていきます。例えばSolanaが好きだけど、tAPTにもアクセスしたい、tAPTのステーキングイールドも欲しいという人もいるのです。私たちにとって、ステークドAptosを他のチェーンに提供することは必然です。現在、LayerZeroやWormholeチームと、あらゆる議論を行なっています。

例えば、Lidoのような、事実上のフランチャイズモデルとは違います。Lidoの初期に支援した人たちと話をしましたが、チームとしてLidoのブランドとそれに関連する株式を取得し、Solanaや他のチェーンに持ち込むことを申請することができます。しかし、私たちはAptosから始めたいのです。私たちにできることは、この若いエコシステムの露出を増やし、より簡単な製品を提供することです。Aptosエコシステムに参加するために、Aptosに来る必要がないとしたら面白いと思いませんか?

アレホ:Aptosのプリミティブを他のチェーンで利用することは、担保のような仕組みを可能にし、異なるDeFiプロトコルのスタッキングを、人々が自分のテリトリーで実行できるようにするために、非常に重要なものとなります。

Tortuga Finance:もしどこかのチームがAptosに突然やってきて、リキッドステーキングを構築しようとしたら、それは大変なことになるでしょう。どのチェーンにもニュアンスや特殊性があり、そのチェーンに精通したネイティブのチームが必要となります。tAPTを配布するための私たちのコアビジョンは、基本的にガスの外側にあります。現状、ユーザーはガスをAPTで支払いますが、代わりにtAPTを使用できないのはなぜでしょうか?ガス以外でAPTを使う場合、ほぼすべての状況を1対1で置き換えることができます。そこにはクロスチェーンも必要ありません。しかし、これは、新たな試みであり、人々がチェーン上でどのような振る舞いをするのか、面白い実験になると思います。

アレホ:その通りです。利用方法に関するコミュニティの構築や、他のビルダーがあなたと統合したいと思うようになるには大変な労力が必要です。他のチームに任せるよりも、コアチームがその一翼を担う方が、より良い形で実行できると思います。

それでは、事前投稿された質問に移りましょう。

Tortuga Financeのリキッドステーキングの仕組みを教えてください。

Tortuga Finance:リキッドステーキングプロトコルを使うことを決めたら、非常に慎重に選んでください。報酬がどこから発生し、そして実際にどのようにそれを受け取るのかを把握することが非常に重要です。Tortugaの場合、tAPTを提供しています。ETHをステークしてSTEが戻ってくるLidoとは異なり、時間が経つとSTEが増えます。Lidoでは、1STEはETHの⅛で、時間が経つにつれてSTEが増えるというものです。そうやって報酬を獲得していくのです。

Tortuga Financeでは、それが反転しています。1tAPTを手に入れたら、それをプロトコルから交換できるAPT量が増加していきます。アプリを見るとわかりますが、tAPTの価格があり、これがアンステーク時に得られるAPTの量になります。また、Tortugaのドキュメントを開き、Integrated Resourcesのセクションで、プロトコルに資産がいくら存在しているか、いくらステークされているかを実際に見ることができます。完全に透明化されています。私たちは、プロトコルの信頼性と透明性を高めるために最適化することに取り組んでいます。

Tortugaの目標は何ですか?

Tortuga Finance:私たちの場合は、Pontemよりもターゲットの範囲が狭くなっています。私たちは、異なるタイプのDeFiエコシステムを根付かせることに興味があるのです。リキッドステーキングは間違いなくプリミティブだと思いますが、もしリキッドステーキングが初日からあったらどうなるでしょうか?という問いに応えているプロジェクトであると言えます。Aptosのステーキングシステムから、誰もがステーキング報酬にアクセスできるようにしたいと考えています。

今後のガバナンストークンの配布についてどのようにお考えでしょうか?

Tortuga Finance:コミュニティを非常に重要視しており、大いに助けられましたし、今でもバグの追跡を手伝ってくれています。そうした貢献者に対するエアドロップの可能性についても考えていますが、今すぐ発表できることはありません。1つ言えることは、TwitterDiscordで情報を発信していくので、チャンネルを合わせてフォローしておいてください。

本日のライブストリームにご参加いただきありがとうございました。またのご参加をお待ちしております!

ご覧いただきありがとうございました!


Pontem Networkについて

Pontem Networkは、Aptosの基盤となるdAppsの最初のスイートを構築しているプロダクトスタジオです。Aptosのための最初のウォレットであるPontem WalletをChromeウェブストアからダウンロードしてください。

Pontem Walletは、同じくPontem Networkが開発したAptosの最初のDEX(AMM)であるLiquidswapと統合されています。このDEXは、通常の非相関プールと相関資産のための安定したプールの両方を備えています。

Pontemの他の製品には、ブラウザコードエディタMove Playground、開発者向けMove IntelliJ IDE pluginプラグイン、Solidity to MoveトランスレータByteBabel(Aptos向けEthereum Virtual Machineの最初の実装)があります。

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