Litentryの紹介
著:Litentry
LitentryネットワークはPolkadotエコシステム上のアイデンティティ領域に関連するプロジェクトです。
Litentryは、ユーザーが他のチェーンからアイデンティティを集約することを可能にし、アイデンティティのマッチングとアイデンティティのステーキング機能を備え、全体としては分散型のアイデンティティとユーザーの活動データの集約インフラストラクチャとしての構成がなされています。
ブロックチェーンプロジェクトは、クロスチェーンによって集約されたアイデンティティの定量化されたデータに応じて、専用のグレーディングサービスや機能を提供することが可能になります。
アイデンティティ・マッチングは、オンチェーンのアイデンティティ・プールからランダムな匿名のアイデンティティを選んでブラインド・マッチングを行い、候補となるアイデンティティ・データをオフチェーン・ワーカーにより処理します。ネットワークは、マッチウィナーのDIDをマッチング機会としてマッチングバイヤーに送り返します。バイヤーは、アイデンティティプール内の他のアイデンティティにはアクセスできず、マッチウィナーのDIDだけにアクセスでき、バイヤーはマッチング機会と引き換えにLITトークン(Litentryのネイティブトークン)を支払います。
アイデンティティ・ステークとは、アイデンティティの所有者が自分のアイデンティティ・ドキュメントとDIDのスナップショットをブロックチェーンのアイデンティティ・プールに送り、バリデータ・ノードに読み取り権限を与えて、次のブロックでステークとマッチングの報酬を得るプロセスです。ID内容は暗号化され、IPFSやオンチェーンキーバリューストアのような分散型データベースに保存され、DIDはチェーン上に保存されます。
アイデンティティステークとアイデンティティマッチングにより、ユーザデータを販売することなく、アイデンティティベースのネットワークの基本的な経済モデルを構築することが可能になります。Litentryに接続されているDAppsは、IDステーカーやマッチングバイヤーから利用料を得るだけでなく、IDコントリビューターとしてマッチングフィーを得ることができます。このように、Litentryはより多くの参加者をWeb3の未来のアイデンティティ活用の世界へと促します。
アイデンティティステーキングとアイデンティティマッチングの詳細についてはライトペーパーをお読みください。
Litentryはドイツに技術的な拠点を有しており、創設者と初期メンバーはParity出身で、Ethereumでのバックグラウンドを持つ強力なエンジニアリングチームを持っています。
2019年にWeb3 Foundationからの助成金を受け、Litentryチームはユーザー中心のエコシステムの構築というビジョンを達成するために以下のようなプロダクトを構築しました:
- Litentry Network: Substrateで構築されたランタイム
- Litentry Authenticator: モバイル・アイデンティティマネジメントハブ
- Litentry DApp Playground: DAppサンプルコレクション
- Litentry Data Center: アイデンティティベースのIPFSエクスプローラー
- Litentry Graphql Caching Server: IPFS接続の高速化
- Litentry SDK: フロントエンド開発者向けツール