Notional V2.1リリースのお知らせ
2022年3月17日の記事です
この度、Notional V2.1のリリースを発表いたします。このリリースでは、固定レートの貸し借りサービスにおいて、Aave v3にaTokensのリスト機能、NOTEステーキングの財務管理モジュール、nTokensとインセンティブ発行メカニズムに関する修正と改良が数多く加えられています。このリリースではConsensys Diligenceの監査を受けています。
Aave v3 のサポート
Notional V2は、常に資金を効率活用するために、全ての資金をCompoundで貸し出ししていました。今回のNotional V2.1では、このサポートをAaveに拡張しています。
Aaveが対応することによって、現在Compoundで利用できない様々な資産の活用が可能になります。また、このアップグレードは、Aaveが利用可能なレイヤー2のブロックチェーンにNotionalをデプロイするための土台となるものです(Compoundは現在メインネットでのみ利用可能)。Aave v3のサポートは、イーサリアム・メインネットへのAave v3デプロイメントを待ってアクティブになります。
トレジャリー・マネジメント
Notional V2 はローンチ以来、大きな収益をあげています。Compoundでは、最大の貸し手の1つとして、執筆時点で768,000ドル相当の7,470 COMPトークンを獲得しています。また、Notional V2はでの貸し借りによる収益の結果として、ETH、DAI、USDC、WBTCの準備金も発生させています。新たに導入された財務管理モジュールによって、これらの利益をNOTE保有者のステーキング報酬のために戦略的に活用することができます。
インセンティブ発行
Notional V2のインセンティブ発行計算には、TVLが大きく上昇する時期にnToken保有者を誤って希釈してしまうバグがありました。今回のアップグレードでは、この計算をSushi Swapで使用されている仕組みと同じにしています。新しい計算メカニズムによって、誤った希釈は発生しなくなり、希釈されたnToken保有者はエアドロップを受け取ることができます。エアドロップの請求に関する詳細は、近日中に提供されます。
影響を受けたnToken保有者は、この変更によって何かをする必要はありません。アクティベートされると、旧計算方式でのnToken保有者のインセンティブのスナップショットが取得されます。その時点から、新しい計算が古い計算の上に発生するようになります。
nTokenの償還
DAIとUSDCの1年満期の取引の結果として、四半期ごとに、fCashの残差が発生します。この9ヶ月間の特異的fCashは(アクティブに取引されるどの市場とも一致しない)、nToken保有者によって保有されています。これらの残差の適切な管理は、Notionalの固定金利の拡張に向けて、資本効率を維持するために重要なものとなります。
Notional V2.1では、nTokenの償還のアルゴリズムを変更し、fCashの残差がある場合でも償還ができるようにしました。残差がない場合、nTokenの償還は従来通り機能します。残差がある場合には、nToken保有者は、流動性の低いfCashも取得しないと、償還時に若干のペナルティを支払うことになります。
システムアップグレードに関するスナップショット投票が現在行われています。可決されれば、今月末までにコントラクトをアップグレードする予定です。(2021年3月17日の記事です)