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The Graphメインネットへの移行

The Graphメインネットへの移行

著:The Graph Foundation

The Graph Networkに、160人以上のインデクサーと6,000人以上のデリゲーターが参加して3ヶ月が経過しました。インデクサーはデータを整理するノードオペレーターであり、デリゲーターはインデクサーに権限を委譲することでネットワークの安全性を確保します。このようにそれぞれが各役割を持って機能し合い、プロトコル・エコノミクスの詳細を学びながらに活発に活動しています。現在27億GRT(全GRTの27%)以上がインデクサーとデリゲーターによりステーク、デリゲートされており、これは43億TVLに相当します。

また、コミュニティは、Radicleに導入されたGIP(Graph Improvement Proposal)プロセスを用いて、最初のガバナンス提案について議論し、投票するという新たな取り組みも始めました。ネットワークの供給側がローンチし、ガバナンスプロセスが実証された今、コミュニティは次の大きなマイルストーンに向けて準備を進めています。

来月からは、サブグラフがThe Graphのホストサービスから分散型ネットワークへの移行を開始します。

The Graphのメインネット移行プロセスは、3つの重要なフェーズで行われます。「Migration Bootstrapping」「Production Dapps」「Curation Live」です。

フェーズ1:Migration Bootstrapping

インデクサ―とデリゲーターは、Web3(分散型インターネット)のバックボーンであり、チェーン上のデータにインデックスを付けてアプリケーションに提供することをサポートします。各インデクサーは、インデックス作成に関わる独自の価格モデルを維持し、クエリの提供方法における技術的なトレードオフを選択します。移行に向けて、インデクサーはサブグラフの同期や、アプリケーションのニーズに最適なパラメータの設定を開始していきます。

The Graph財団は、サブグラフが分散型ネットワークにスムーズに移行できるようサポートしていきます。4月からは、インデクサーやサブグラフの開発者と協力して、メインネット上でサブグラフの初期セットを公開し、テストを実行する予定です。私たちは、ホスティングサービスからのサブグラフの移行を開始する前に、シームレスな移行を保証するために、移行パートナーのグループと密接に協力していきます。慎重な移行プロセスは、インデクサーの大規模なコミュニティからのアップグレードされたサポートを受けて、Dappsがスムーズに稼働し続けることを保証するために重要となります。

フェーズ2:Production Dapps

フェーズ1でのサブグラフの同期は、サブグラフによって数時間から数週間かかることが予想されます。サブグラフが完全に同期されると、移行パートナーはネットワーク上で自分のDappsをテストできるようになります。QAプロセスを経て、本番用のDappsをネットワークに切り替える準備が整い、インデクサーやデリゲーターにクエリ料が発生するようになります。

フェーズ3:Curation Live

初期の移行パートナーによるネットワーク上での稼働後、The Graph財団はコミュニティと協力してパブリック・ゲートウェイをローンチします。このゲートウェイにより、開発者は簡単にネットワーク上でサブグラフを公開し、GRTでクエリ料を支払いができるようになります。ゲートウェイと一連の製品は、フェーズ1の開始から30~60日後にローンチされ、「The Graph Network」はベータ版から脱却します。

既に発表されているように、The Graph Networkは、ステートチャネルを利用してWeb3にスケーラブルなマイクロペイメントを実現します。 ゲートウェイは、ネットワークへの迅速なアクセスを確保するために、世界各地に地理的に分散して配置されます。Dappの開発者は、アプリケーションに最適なインデクサーを選択したり、レート制限を設定したりすることができます。これらの機能の詳細は、開発者がこの新しいツールに慣れることができるよう、サービス開始までの間に共有されます。

この段階では、開発者はセルフサービスツールを使って分散型ネットワークにサブグラフを許可なく公開することができ、キュレーターはサブグラフにシグナルを送ることができるようになります。

キュレーションが稼働すると、The Graphの技術者ではないユーザーも、技術者も、サブグラフにシグナルを送ることができるようになり、グローバルで分散型のキュレーション市場が形成されます。現時点では、全てのサブグラフの開発者はホスティングされたサービスからサブグラフを簡単に移行することができます。

私たちは、The Graph Networkが誕生して間もない時期に、インデクサー、デリゲーター、キューレーターからのコミットメントを得られたことに興奮しています。分散型のインフラを展開するには従来のソフトウェアよりも時間がかかりますが、努力する価値は間違いなくあります。私たちは共に、次世代の人間の協調のための「基礎」を築いているのです。そして私たちは、より活気があり、世界中の人々が自分の才能をより公平でオープンに貢献できるよ未来を作ることができます。今回のメインネット移行で皆さんと協力し、Web3のビジョンを実現できることを楽しみにしています。

The Graphへの参加

The Graphは、分散型ウェブのインデックスとクエリのレイヤーです。開発者はサブグラフと呼ばれるオープンなAPIを構築・公開し、アプリケーションはGraphQLを使ってクエリを実行することができます。The Graphは現在、Ethereum、IPFS、PoAからのデータのインデックス化をサポートしており、更に多くのネットワークを公開していく予定です。現在まで8,000以上のサブグラフが10,000人以上のアクティブな開発者によってデプロイされ、Uniswap、Synthetix、Aragon、Gnosis、Balancer、Livepeer、DAOstack、AAVE、Decentralandなどのアプリケーションに利用されています。

アプリケーションやWeb3アプリケーションを構築している開発者であれば、ブロックチェーンからのデータのインデックス作成やクエリにサブグラフを利用することができます。The Graphを使うことで、アプリケーションは効率的かつパフォーマンスの高いデータをUIに表示することができ、他の開発者もそのサブグラフを使うことができ、サブグラフをデプロイしたり、Graph Explorerにある既存のサブグラフを照会したりすることができます。

The Graphでは、あなたがThe Graph上でインデクサーキューレーターデリゲーターになることを歓迎します。技術的な議論をDiscordでおこなったり、Telegramに参加してGraphについて色々話をしたり、TwitterをフォローしてThe Graphのコミュニティに積極参加してください。The Graphの開発者やコミュニティのメンバーは、いつでもあなたとの対話を楽しみにしています。また、The Graphエコシステムでは、開発者同士がお互いにサポートし合うコミュニティが成長しています。

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