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暗号分野のリーディング・プロジェクトがzkSyncに出資


暗号分野のリーディング・プロジェクトがzkSyncに出資

Matter Labsが資金調達のシリーズAラウンドを完了させたことを発表

Matter Labs

zkSync Ecosystem Round

今回のラウンドは、Twitter、Cloudflare、Firebase、Twilio、MongoDB、Coinbaseへの初期投資家であるUnion Square Venturesがリードして実施されました。ここには、過去2年間に渡りサポートを提供してくれたPlaceholder、1kx、Dragonflyといった既存の投資家も参加しています。また、新たな戦略的投資家として、著名な暗号プロジェクトの企業や創業者で、自社のプロトコルやサービスを拡張するためにzkSyncを利用することに興味を持つ方々も参加しました。

他のスケーリングソリューションの資産やガバナンスの予想される分配とは対照的に、将来のzkSyncネットワークにおけるコミュニティシェアの優位性を維持するため、今回のラウンドへの参加を主に戦略的パートナーに限定することを決定しました。

第一原理への回帰:信頼を暗号に置き換える

Ethereumのスケーリングに対する要求に対しては、複数の注目すべき側面があり、暗号コミュニティは、セキュリティ、分散化、UXに関して妥協をしないソリューションを強く望んでいます。

これが、ZK Rollup技術の重要な点です。ZK Rollup技術は、L2で安全に処理可能な値に上限を設けない唯一のスケーリング手法です。言葉を変えれば、L1のスマートコントラクトに匹敵するセキュリティ保証を提供することができるという事です。

上限のないセキュリティには大きな意味があり、流動性を多くの別々の島に分ける必要がありません。そのため、zkSyncのエコシステムはコンポーザビリティと複合的なネットワーク効果を活用して無限に成長する事が可能です。既に数十億ドルの価値を保持しているAave、Balancer、Curveなどのプロトコルにとって、この側面は最も重要な問題です。

なぜなら、指数関数的な成長を安全に続けることができるからです。

イーサリアムの決済バックボーン

ZK-SNARKの技術は、2020年に飛躍的な発展を遂げました。Matter Labsは、スケーリングペイメントを実現するzkSyncのローンチに成功し、メインネット上で100万件以上のトランザクションを処理し、2つのGitcoin Grant Roundsを提供し、Golem、Numio、StablePay、Storj、その他多数のdappsに統合されました。最近のアップグレードではメインネットに再帰性がもたらされ、zkSyncは既存の全てのRollupにおいて最も手頃で使い勝手の良い支払いオプションとなりました。

私たちのロードマップでは、今回のラウンドで得られた戦略的パートナーとの更なる統合を想定しています。

例えば、ウォレットとの統合により、L2エクスペリエンスが完全にシームレスになります。ArgentやMyKeyのようなUXを重視したスマートコントラクトウォレットは、法外なコントラクト展開コストを避けるために、何百万人もの新規ユーザーをそのままzkSync L2に乗せることができます。また、Trust Wallet、imToken、Coinbase Wallet、Huobi Walletなどの人気ウォレットは、膨大な数の加入者にL1決済に代わる低コストの決済手段を提供する事ができるようになります。

また、全てのユーザーは、L1決済を行うことなく、取引所やオンランプサービス(Coinbase、Huobi、Binance、Ripio、Moonpayなど)から直接アカウントを作成し、トップアップする事ができるようになります。実際にFlexaは、何千ものユーザーにネイティブな暗号支払い手段を提供できるようになりました。

更に、トレーダーは取引所間で流動性を迅速にシフトする機会を得て、トレード上の摩擦を低減する事が可能になります。

このように、私たちはzkSyncがイーサリアムの主要な決済バックボーンとなり、ユーザーやウォレット、サービス、Dapps、取引所を繋ぐ存在となる事を想定しています。

また、流動性プロバイダーが促進するトラストレス取引をzkSyncでネイティブに実現する事も間もなく可能になります。これはNFT、AMM、DEX、およびアグリゲーター(Loopring、Curve、Mooniswapなど)がzkSyncに完全に移行できるようになる事を意味し、ZK Rollupスマートコントラクトの誕生前の中間的なステップとなります。

ZK RollupのEVM

ZKP技術で最も期待されているのは、汎用スマートコントラクトのプログラム可能性のサポートです。Matter Labsは2020年にZincプログラミングフレームワークでこの分野を開拓し、zkSyncテストネットではCurveを使って実際にテストすることができます。

また今年は、待ち望まれている目標の一つであるSolidityを用いたチューリング完全なスマートコントラクトのzkSyncへの導入も実施します。

私たちはRustベースのスマートコントラクト言語の有用性を信じており、これによってZincの開発を続けることを決意しています。しかし、Solidityは1つの重要な側面において意義があります。L2に移行する必要のある既存の戦力となるコードベースが数多く存在する中で、そのテストと移行をより容易にしたいと考えているからです。これによりL1で動作するコードを、最小限の変更でL2でも動作するようにする狙いがあります。

ZK RollupでのEVMサポートは非常に難しい課題ですが、私たちはそれに向けて大きく前進しています。PLONK再帰とカスタムゲートは、完全な互換性を可能にする重要な要素です。ベンチマークによると、プローバ部分のコストは、オンチェーンガス部分に比べてごくわずかである事が判明しています。この部分の技術的な詳細は、別途報告します。

zkSyncのスマートコントラクトのパブリックテストネットは数ヶ月以内に利用可能になる予定です。

最後に、当初のzkSyncのビジョンへのコミットメントを再確認したいと思います。私たちは、コミュニティが所有し統治する、分散化された、パーミッションレスで検閲に強い、プライバシーを有効化するzkSyncネットワークの完全稼働に全力で取り組み続けています。そして、この価値はzkSyncのDNAに深く刻み込まれています。

時間とともに忍び寄る中央集権とテールリスクの事象から逃れるために、ブロックチェーンインセンティブに依存する全てのメカニズムを純粋に暗号に依存するものに置き換える努力をすべきであると考えます。その理由は、ゲーム理論的な構造は、人工的なテスト環境では簡単で魅力的に映りますが、現実世界のインセンティブが稼働する状況下では非常にカオスなシステムとなってしまいます。一方、数学はどれだけ層を重ねても、予測可能で証明可能です。

したがって、ゼロ知識証明ブロックチェーン分野において、ECC、PoW、Merkleツリーに次ぐ最も重要なイノベーションであることは自明であると考えます。ゼロ知識証明は、信頼性の高いスケーラビリティを超えて、以下のような極めて困難な問題を根本的に解決するために使用することが可能です:

  • プライバシー(ゼロ知識証明の特性そのもの)
  • 検閲とフロントランニング(タイムロックされた暗号化を応用)
  • データの可用性(zkPorterを使用)

成長を続ける「純粋な暗号」を支援するには以下の方法があります:

  1. 議論に参加する:zkSyncコミュニティではいつでも歓迎しています
  2. zkSyncと統合する:ウォレットや取引所またはDefiプロトコルを構築されている方は是非ご連絡ください。喜んでお手伝い致します
  3. 言葉を広めましょう:このプロジェクトについて把握をした上で、お気に入りのdappsやプロトコルに話してみてください。彼らの意思決定者が、暗号化とゲーム理論による解決策の真のトレードオフを理解するのをサポートしてあげてください
  4. コードに貢献:Matter Labsは、ZKPの研究開発に何年も取り組んできました。私たちのコードは100%オープンソースですのでご自由にお使いください
  5. 私たちと働きませんか?:私たちのバリューやミッションに共感していただける方は是非一緒に働きましょう。私たちは、少数精鋭で、優れた才能を持つ、活気あるチームです。こちらの採用情報からご覧いただけます。私たちの理念や仕事のやり方については社内のチームハンドブックをご覧ください!

zkSyncは、検証 ツールではなく 、数学に依存する

zkSyncは、セキュリティへの妥協なく イーサリアムのスケーラビリティを 解決していきます。楽しいゲームや貢献することなく何かが得られるようなイベントなどは一切ありませんが、DYORが得意で、トークンよりもプロジェクトに興味をお持ちであるという方は、下記リンクより各コンテンツをご覧になり、フォローすることをお勧めします。

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