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Karuraクラウドローン及びパラチェーンスロットオークションの概要

Karuraクラウドローン及びパラチェーンスロットオークションの概要

著:Dan Reecer

訳:Acala Japan Twitter | Medium | Telegram

クラウドローンとは?ICOとの違いは?参加方法は?パラチェーンオークションとは?この部分について説明していきます:

まず、PolkadotとKusamaがについての基本知識をお持ちであることを前提に進めていく事をご理解ください。PolkadotとKusamaがマルチチェーンネットワークへの新しいアプローチによって何を可能にするのかを理解することが重要です。Polkadotは、Ethereumのような既存のネットワークが1つの孤立したチェーンであるのとは異なり、各チェーンを繋ぐための3層構造のプラットフォームです。

簡単な図で説明します:

クラウドローンはパラチェーンオークションのプロセスをサポートする為に存在するものであり、まずはパラチェーンオークションを理解する必要があります。

クラウドローンとパラチェーンオークションの背景について

PolkadotとKusamaは、複数のパラチェーンを接続したマルチチェーンのエコシステムを可能にしています。しかし、どのブロックチェーンでも参加できるわけではありません。チームが接続するためのスロットを獲得するには、パラチェーンスロットオークションに勝利する必要があります。

パラチェーンスロットは、ワールドカップスタジアムの隣にある小さな駐車場の指定枠のようなものだと考えてください。これらの枠は、各車のオーナーに保有権をもたらす価値があるため、需要が高く、簡単には手に入らないでしょう。

これはPolkadotもKusamaも同様で、まもなくKusamaの最初のスロットオークションがオープンします。

パラチェーンスロットは、Polkadot/Kusamaパラチェーンスロットの一つになる為の唯一の方法です。パラチェーンスロットを獲得すると、プラグアンドプレイのセキュリティや他のチェーンとの相互通信、ガバナンス、フォークレス・アップグレード、スケーラビリティ、低料金などPolkadot/Kusamaが持つ全ての特性の恩恵を享受する事が可能になります。

パラチェーンスロットを獲得するには、チームや個人がパラチェーンスロットオークションに参加して落札するか、再販売やレンタルを目的としてスロットを落札した人やグループから二次市場でスロットを入手する必要があります。

パラチェーンオークションは、コードの準備が整い次第、Kusamaで開始されます。この最初のオークションには、AcalaチームのKusamaでのDeFiハブであるKaruraなど多くのチームが参加します。そして、Kusamaオークション後に実施されるPolkadotのオークションにAcalaが参加する予定です。

パラチェーンスロットオークションは、開催日が発表され次第、本格的な準備が始まりますが、どのプロジェクトが参加するのかは当日にならないとわかりません。オークションは、私たちがライブで見ることのできる、ハイテクを駆使した素晴らしいスポーツイベントになります!

参加者は2つの方法でオークションに参加することができます。1つはクラウドローンで調達したトークンを使って入札する方法、もう1つは通常のPolkadotアカウントを使って入札する方法です。

パラチェーンオークションは、パーミッションレスのロウソクオークション方式を採ります。ロウソクオークションは、もともと16世紀に船の売買に使われていたものであり、ロウソクに火をつけてその炎が消えるとオークションが終了し、その時点での最高額の入札者が落札するというものです。

PolkadotとKusamaのオークションも同様の仕組みです。オークションの開始時間と終了時間があらかじめ決められており、オークションが始まると、チームはクラウドローンの寄付金を全て使って入札することも、1つのアカウントで入札することもできます。

チームは入札額とスロット期間を基にして入札を実行します。スロットの期間は6ヶ月から2年の間で設定されます。Acalaのような長期的に重要なパラチェーンは2年間の入札を行いますが、臨時のパラチェーンは6ヶ月しか必要ない場合もあります。一つ重要なことは、クラウドローンへの寄付は、パラチェーンオークション終了時に完了するということです。もし誰かがパラチェーンに貢献していて、さらに追加のサポートが必要だと判断した場合にはオークション中であってもクラウドローンに追加の参加ができるのです。

では、オークションはどのように終了するのでしょうか?あらかじめ設定された終了時刻後に、Polkadotシステムはランダムな終了時刻を生成します。この終了時刻(下の赤い線)が、ブロックと呼ばれる、勝者が選ばれる瞬間を決定します。オークションの勝利チームは、その後すぐにメインネットでのパラチェーンのローンチに移ります。落札できなかったチームは、次のオークションに参加する形になります(オークションは数週間ごとに開催予定です)数年後には、PolkadotとKusamaのパラチェーンオークションは、ほぼ常時開催される恒例行事となり、PolkadotとKusamaの両方で100以上のパラチェインにスケールアップする予定です。

クラウドローンとは?クラウドローンの理解にはまずパラチェーンスロットオークションの説明をする必要がありました。前述したように、クラウドローンを利用することで、チームはDOT(Polkadotのスロットの場合)やKSM(Kusamaのスロットの場合)を調達し、パラチェーンオークションに挑むことができます。

ICOの仕組みはよく知られており、BTCなどのトークンを寄付して、その見返りとして、価値が上がることを期待したトークンを得ることができるものです。このシステムではチームがその後にアクティブかつ誠実に活動するかどうかを確実に知る方法はなく、多くの詐欺の誕生につながっていました。

そして今回、クラウドローンと呼ばれる新たな倫理モデルが始まります。ここではPolkadotを例に挙げて説明します(Kusamaも同様です)クラウドローンが始まると、パラチェーン参加チームはコミュニティからDOTをクラウドソーシングし始めます。例えば100DOTをパラチェインに寄付した場合、そのDOTはパラチェーンの内でロックされます(Acalaの場合は2年間)。Acalaはサポートの対価としてACAをエアドロップします。

参加はさまざまな方法で実行可能であり、いくつかのウォレットや取引所は、顧客にクラウドローンの参加サービスを提供するだろうし、Polkadot.jsを使ったより分散化されたオプションも誕生するでしょう。これについては、近日中に詳細な情報が発表される予定です。

パラチェーンがネイティブトークンをエアドロップする場合、そのうちの何%かは譲渡可能でアンロックされ、何%かはウォレットにロックされることになると思われます。Karuraの場合は、30%がアンロックされて70%が定期的なロック解除に回ると思います。

ここで理解が必要となるのは、パラチェーンの支援者が拠出したDOTやKSMは、パラチェーンの枠内でずっとRelay Chainにロックされ、チームの誰にも触れられないということです。これにより利害が一致し、ICOチームが資金を持ち逃げするようなリスクを排除することができます。

Acalaの場合、2年間のパラチェーンスロットが終了すると、元のDOTは全額が支援者に返却されます。先ほどの例では、2年後に100DOTが戻ってきます。主なトレードオフは、その期間中の約12%のDOTステークリターンを犠牲にすることです。

では、スロット終了後にパラチェーンがスロットを更新する必要があるときはどうするのでしょうか?この場合にはいくつかの選択肢があります。1)チームが別のクラウドローンを主催する 2)チームがパラチェーンのスロットは必要ないと判断してパラスレッドに移行する 3) Acalaの分散型ソブリン・ウェルス・ファンドのような洗練されたパラチェーン機能を持つチームが、独自のオンチェーン・ウェルス・ファンド/トレジャリーを構築して自立し、将来のスロットオークション資金を自己調達するケースです。

以上、まとめてみました。要約すると、パラチェーンスロットオークションとは、ブロックチェーンがPolkadotのネットワーク上に最大2年間のスロットを獲得する方法です。オークション参加するチームは、DOT(Polkadotのスロット用)またはKSM(Kusamaのスロット用)をクラウドソーシングで調達して、オークションの入札額を増やすことができます。または、チームや個人がクジラであったり、クラウドローンを利用したくない場合は、単独のアカウントでオークションに参加することもできます。

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Karuraついて

Karuraは、KusamaのオールインワンDeFiハブです。Acala Foundationによって設立されたKaruraは、DeFiに最適化されたスケーラブルなEVM互換のネットワークとして機能します。

また、このプラットフォームでは、以下のような融アプリケーションを提供しています:トラストレス・ステーク・デリバティブ(liquid DOT)、クロスチェーン・アセットに裏付けられたマルチ担保のステーブルコイン(aUSD)、AMM DEX — これらはすべて、任意のトークンでの支払いが可能なマイクロ・ガス・フィーシステムを備えています。

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Acalaについて

Acalaは、Polkadotの分散型金融ハブであり、金融アプリケーションの利用や構築を迅速かつ容易にし、取引効率を向上させ、貴重な時間の節約を実現します。このプラットフォームでは、一連の金融プリミティブを提供しています。ビットコインのようなクロスチェーン資産に裏付けられたマルチ担保のステーブルコイン、信頼性の高いステーキングデリバティブ、そして流動性を解放し、金融イノベーションに力を与える分散型取引所です。
Acalaは、金融アプリケーションがスマートコントラクトや内蔵プロトコルを使用するためのデファクト・オープン・プラットフォームであり、すぐに使えるクロスチェーン機能、セキュリティ、金融の最適化を備えています。PolkadotとKusamaでのAcalaパラチェーンのローンチの進捗状況を知りたい方は、Acala Newsletterをご購読ください。

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